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□人の印象なんて直ぐ変わる
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「暑いってばよ〜…」

夏の日差しが強くなってくるこの時期に、クーラーもないアカデミーね資料室で叫び声が上がる。

「うるさい!ナルト真面目にやりなさいよ!」

どうやらその声を発したのは今や里で知らぬものはいない程の有名人、うずまきナルトだったようだ。
そしてその叫び声に更なる叫び声で答えたのは、五代目火影の愛弟子である春野サクラだった。
両人共忍びにそぐわぬ派手な要素をしているが、実力は折り紙つきだ。

「なんでこんな任務やってんだってばよ〜…」

「な・ん・で、ですってぇぇぇぇ!?」

「いた、痛いってばよサクラちゃーん!!」

「あんたのせいでしょぉぉぉぉぉ!!!!」



そう、こんな任務を受ける事になった理由はサクラに耳を掴まれているナルトである。



「あんたがここの資料室をひっくり返したんでしょうが!!私は巻き込まれただけなのよ!?」


「ご、ごめんってばよ〜…!!」

「おい、二人共五月蝿いぞ」



2人が騒いでいると、少し離れた場所でナルト達同様資料室の整理をしていたネジが顔を出した。



「まあまあネジ、これも青春です!」



同じく顔を覗かせたのは、彼と同班の忍び、ロック・リーだった。
どうやら彼らも今回の件に巻き込まれたようだ。



「す、すみません…ほら、あんたも謝んなさいよ!」



ネジに注意され、サクラが素直に謝る。と、同時にナルトにも謝るように言う。
だが…



「ふん、お前らに手伝って欲しいなんて言った覚えは無いってばよ!」


「馬鹿、何いってんのよ!すみませんネジさん」


「別にいい…だが、静かにしていろ」


「てめ、んだその態d"ガン!"いってぇぇ!!」


「いい加減にしなさい!!」


「だってサクラちゃん…あいつ感じ悪いってばよ…」


そう言ってナルトが指を指した方を見つめると、さっさと作業に戻ったネジがいた。


「あんたねぇ…!でも、確かにちょっと無愛想かも」


2人がそう話していると、先程までネジと共に作業をしていたリーが二人の元へ向かってきた。


「リーさん?」

「あの、さっきはネジがすみませんでした」

「本当だってばyいでででで!!サクラちゃん!耳!耳!」

「元はと言えばあんたのせいでしょ!…大丈夫です、別に気にしていませんよ?」

「いえ、…本当は仲間思いなんです」

「そうなんですか?」

「はい、いつも僕等がピンチの時は助けてくれるんですそれに、女装だってするし…!!」

「へ、女装?」

「それはSDの話だろ!!リー…いい加減にしないと…」



どうやら話を聞いていたらしい彼が話の内容に激怒し、彼の特徴的な白い目は白眼へと変わる。



「す、すみません!じゃあサクラさん頑張ってください!!」

「へ、リーさん?」



そう言いやるや否やリーは風のようなスピードで作業へと戻っていった。



「最後の何だったのかしら…とりあえず作業に戻ろうかしら」

「サ、クラちゃん!耳!耳〜!ちぎれるってばよ!!」

「あ、後免」

「いててて、で、なんの話だったんだってばよ?」

「私にもわかんない…」
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