-Short Story-
□男、なんて
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「 ベク〜今日はソウル大学のダンスサークルのヤツらと合コン予定なんだけど、どうする? 」
「 え!!?ソウル大学!??あそこ超イケメン揃いのとこじゃないっすか!!! 」
「 よし!決まり!3人なんだけど、あと1人…… 」
と言ってじっと俺を見る2人。
わかってる、今日も俺が行かなくては行けないことを。
「 はぁ、わかった。俺も行く 」
「 さすがギョンス!!じゃなくてギョン子!」
「 こら、ベク美。ちゃんとボロでないようにしてよね! 」
「 ごめんごめん ルルちゃん。」
俺が合コンに行きたくない理由は二つある。
1つ、そもそもそういう場が好きじゃないこと。
見知らぬ男女(ここ重要)がおしゃべりしたり、なんちゃらゲーム!とかしたりするんでしょうが、俺は嫌いだ。
そもそも1人で本を読んだり料理する方が楽だし楽しいわけで、わちゃわちゃ、ギャーギャーするのが苦手だ。
しゃべるのが得意ってわけでもないし。
それに合コンの''お持ち帰り制度''が気に入らない。
俺は初めてあった男女がお持ち帰りとかありえないし、普通こういうのは恋人とするもんだって思ってるから、百歩譲ってもこんな場所にはきたくないんだ。
そして、もう1つ ………
「 キャーーー!やっぱりギョン子このワンピ似合ってるよね! 」
( 死にたい )
「 ルルもその服どこで取り寄せたの!!すっげえ!気合入りすぎ! 」
「 ベク相変わらずいっつもラフよね〜まあそれがいいんだろうけど。こういう女好きな奴もいるし!」
そう。俺達が今から落とそうとしてるのは女、ではなく男だ。
ルハニヒョンが、男に襲われそうになったのが始まりで、そういう奴らを成敗してやる!って最初は言ってたくせに、騙される男達を見て今では楽しんでるように見える。
俺達がしてることはダメなことなのはわかってる。それは重々承知しているが、やめられないんだ。
そして、いつもの作戦はこうだ。
まず、3対3の合コンのあとお持ち帰りされて、それぞれがいい雰囲気になったところで、自前に所持していた睡眠薬をワインやら酒に入れて飲ませる。
そして、寝たところで金をとるってわけ。
まあ、とるっていってもわからないぐらいのお金だから、1度も警察に捕まったことは無い。
最後に、「 交通費だけ貰うね、また会おう♡ 」っていうメッセージをおけば、完璧ってわけ。交通費分取ったと思わせれば全く悪くないんだし。誰も通報なんてしない。
まあ、一回合コンしたやつらとは絶対会わないんだけど。
正直こんなことしたくないけど、ルハニヒョンのためならいいかなって思い始めたのがきっかけだった。
今となっては、やり始めたことに後悔しかないけど。
それに巻き込まれたのが俺とべく。
べくは誘われた時からノリ気で楽しんでるみたいだけど、俺はそうではない。
まず、女装するのが嫌で仕方が無い。
女装するってことは男を捨てるってわけで……って、しかも俺に似合ってないし。
もともと女顔のルハニヒョンとか、笑ったら超可愛いベクとかとは正反対だ。
「 で、場所はどこなの? 」
「 んーとね、うわっ、まずい俺らの大学の近くじゃん 」
「 え、まさか、あそこの?」
「 まあ、バレないでしょう …行くぞ! 」
ノリ気な2人に引っ張られる俺。
はぁ、今日も頑張ろう。