Long..【cow】
□4・ナンパも難破も
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あれから、数人来てこの作業にも慣れてきた。摩耶ちゃんとも凄く仲良くなれたし、初めのお仕事は成功かな?そろそろお昼過ぎだな・・・。今日の朝ここに来たって思えない。ずっと昔からここに居るみたいな感覚。私、ここで働いていたいなあ。
「じゃあ、このご新規のお客様オフィスにご案内するからー。ちょっとここで休憩してて。」
「ありがとう!摩耶ちゃん」
たしかに、ちょっと疲れてきたかも・・。
初めてのことでやっぱり緊張してたのかな。今社長なにしてるのかな・・。そろそろ上がってみようかな。
「お、ねーちゃん!一人ぃ??」
「こんなとこに座ってないでさあ、俺らと遊ばねえ?」
うわあ、絵にかいたようなナンパだなあ。いまどきこんなのいたんだ。てか、私に話しかけるなんて物好きだな。あ、そんなこと言ったら社長も話しかけてくださったし。撤回撤回。
「聞いてる?ちょっとおボケさんなんだねえ。かーわい。」
「や・・あの、仕事中で・・。」
「こんなとこにいないでさあ。もっとたのしいところ行こうよ。がははは!」
だから無理だって言ってんのに。
「いや、ホント・・・。」
「なに?ちょっと調子乗っちゃんてる?そういう子にはお仕置きが必要だ・・「何してンの。」
社長!!
「ああ!!?こっちは今ひまじゃ・・・・・ヒっ!!」
凄い怒ってる・・。申し訳ないことしたな。
「それ、うちの奴なんだけど。はなしてくんねーか。」
「あ、あ、あ、あんだとこら!」
「あ?」
「す、すいませんでした!!」
・・・助けてくれた。社長がまた助けてくれた。あ!お礼お礼。
「あの!ありがとうございました。そして、すいません。本当に!なにか、お礼できることがあれば・・」
「じゃ、飯行くぞ。」
「あ!でもお財布持ってきてないです。」
「別に構わねえ。」
「え!でも・・。」
「いいつってんだろ。」
・・・・・・・・・今度ホントお礼しなきゃな。