短篇集
□わがまま
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「んんっ! うぇ、んぷ……!」
「ああ、いいですな……。鶴丸殿の口はいつでも温かくて気持ちいいです」
「んっ! んっ、んっ、んっ、んうぅ!」
一期は鶴丸の真っ白な髪を掴むと、頭を前後に揺すった。奥まで入り込むそれに息を詰めながら、鶴丸は苦しそうにする。しかし一期は気遣うことなく、鶴丸の口を好きなように犯した。
薬の影響で、鶴丸の口の中にはいつもより多くの涎が分泌されていた。潤った柔らかな口腔内を、凶暴な熱が蹂躙する。腕が使えないせいで口淫を拒むことも助けることもできず、鶴丸は小さな頭を必死で振った。
やがて一期は小さく呻く。その拍子に、鶴丸の口から一期の肉棒が外れた。
「ぷあっ!」
あっと思う間もなく、鶴丸の顔に熱いものが降り注ぐ。反射的に目を閉じた。白くどろりとしたものが、顔の右半分を覆う。苦い雫は口の中にも滑り込んできた。否応なく、鶴丸は飲み込んでしまう。
「綺麗」
顔面に一期の精液を浴びて惚ける鶴丸に、一期はそう言う。そして鶴丸の頭をそっと撫でた。鶴丸は顔にかかった精子を拭おうとしたが、体を縛られているために叶わなかった。
「さてと。では、頑張った鶴丸殿には、褒美を与えますかな」
一期は取り出した逸物を下着の中にしまい、服を整える。挿れてくれるものだとてっきり思っていた鶴丸は、えっ、と息を飲んだ。
瞬間、忘れかけていた体内の存在が再び暴れだす。
「うあっ! ああぁ、いち、はああっ!」
ローターの振動を最大まで強くする。そうして一期は突き出た張形の一部を掴むと、手袋をしたままの手で、激しく出し入れしてやる。尻に入れた二つの性具がせめぎあい、敏感な箇所を擦る。鶴丸の体ががくがくと痙攣して、白い裸体に赤みが差した。