露の夢
□陸話 索敵、成功、その裏で
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夜になり、一期は弟たちが寝つくのを見届けてから主の部屋に向かう。これからなにをされるのかは百も承知だったが、逃げることは出来なかった。
一期の抵抗する気をさらに削いだのは、一度、いつも言っていることを本気で実践されそうになったからである。
ある時、一期は主への返事を怠ったことがあった。むりやり体を暴かれたせいで、集中力が欠如していたのだろう。その日は主の言うことがあまり聞き取れず、返事が遅れたのだ。
なかなか答えない一期に、しびれを切らした主はおもむろに部屋を出た。
そこでやっと我に返り、なにごとか察した一期は、必死でやめてくださいと懇願した。結局主は、ちょうど厠から出てきた鯰尾に、明日の部隊編成に変更があるとだけ告げた。
その後部屋に戻った主に激しく犯された一期だが、この時ようやく、弟を代わりに抱くというのは本気なのだと理解した。
言い訳など、主にとっては無用だった。
自分はただの道具だ。
道具なら、替えが効く。自分が壊れてしまえば、代わりをするのは弟たちだ。
今日も体の方はそれなりにしんどいが、だからといってそれで許されるはずはなく。
「あっ、アっ、はあぁ、いっ、ぁっ」
麻縄で後ろ手に縛られた一期は、後ろからたっぷりと後孔を貫かれていた。
自由を奪われ、尻を高く上げた状態でそこに主の性器を深々と受け入れている。挿入の度に肉を打つ卑猥な音は一期の喘ぎと重なり、部屋中に響く。背徳的な行為の裏で悦ぶ体に、一期は涙を流して声を上げていた。