†Novel†

□悲劇と喜劇
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WJネタバレ要素含みます。。。
まだ読んでいない方、ネタバレが嫌な方わ、読まない事をお勧めします。。。










悲劇と喜劇#1



ギィィイ

ドアが軋みながら、開く音と同時に足音が聞こえてきた。

そこに居たのは、ウェーブのかかったクリーム色のロングヘアをした少女だった。

『あら、皆揃って固まったりして、どうしたの?』

少女は、そう言いながら、頭に手を添えた。

すると、頭が外れた……訳ではなく、少女が被っていたカツラが外れたのだった。

『やっぱり、ウィッグは、邪魔ね……幾ら、お兄様と区別が付かなくなるからって、ウィッグ被ってきたけど、結局邪魔でしか無かったわね……』

少女は、至って明るかったが……

『……』

教団の全ての人間がポカンとした顔で居た……。

彼を除いて……。

そんな沈黙を破る一言……。

『神田が2人に見えるんですけど、これも薬のせいなんですか?それとも、疲れて幻覚が……?』

そう言ったのは、アレン・ウォーカー……。

流石に、この唖然とした雰囲気に耐えられなかったらしい……。

だが、彼の質問に対して、
『流石に、1人の人間を2人にする薬なんて、作れない……。それに、こんなに大勢が同じ幻覚を見るなんて、物理学上在り得ない……。』

『じゃあ、此処に居るのは、本物!?』

『まぁ、理由は、本人達に聞くのが1番だな……。』

『なぁ、アレン……ユウが驚きのあまり、口から魂が抜けかけてるさ……。』

『えっ!?……じゃあ、貴女に聞いても良いですか?貴女の正体……教団との関係、なぜ神田と同じ顔をしているのか……』

『ええ、全部話すわ……今日は、そのつもりで地上まで来たんだから……。
私は、“神田憂”……。
貴方達が何時も見ていた彼は、私の生き別れの双子の兄で、本名は、“神無月礼一”……何で私の名前を使っていたのかは、知らないけど……。
教団との関係は……私は、元々エクソシストとして、入団したけど、ある事件から教団の地下深くで暮らしていたの……。
因みに、私のイノセンスは、数百年前に名匠が作ったとされている三大名刀の一つ、“雪月花”……。
まぁ、私が話すべき事は、この位かしら……。
嗚呼、それと、神田家の子孫は、代々“千里眼”という能力を使えるの……。
“千里眼”は、第一の目“現眼”これは、現在で世界で起こっている事が見えたり、現実を見せる……つまりは、幻覚を消し去る能力よ……。
第二の目“歴眼”……その名の通り、過去や未来が見えるわ……。そして、第三の目“心眼”……これも、名前の通り、相手の心が読めるの……。
でも、1番疲れるから、あんまり使わない様にしてるんだけどね……。』

『そう言う事でしたか……。通りで似てる筈……。』

『分かってくれて、良かったわ……。
後、さっきから言おうと思ってたんだけど、5人共何でそんな可愛い格好してるの?
そんな可愛い格好してたら、思わず抱き締めたくなるわ……。』

『抱き締めて貰えるのは、嬉しいさぁ……。
でも、じじいが可愛いの部類に入るのは、許せないさ……。』

『えー?そんな事無いわよ……?
うさ耳なのに、猫語って言うギャップとか凄く可愛いじゃないっ!』

『憂の趣味が分からないさぁ……。』

『でも、どう言う経緯で、こうなったの?
必死で此処に来たから、現眼使って無くて……。』

『実は、かくかくしかじかで……。』

『……やっぱりっ!』

『気付いてたんですか?科学班の人達が原因だって……。』

『ええ……何となくだけど……。』

『まぁ、こんな理解不能な薬を作るのは、コムイさん辺り位ですけどね……。』

『ありがとう御座いますっ!こんな素敵な薬を作ってくれて……。お陰で、凄く目と耳の保養になったわ……』

『憂ってば、ちゃっかり何言っちゃってるんですかっ!?』

『私は、本心(読者の)を言ったまでよ……?』

『幾ら何でも、正直過ぎますっ!』

『素直な事は、良い事じゃないっ!何時までも、本心を言えずにぐずぐずしてる誰かさんよりねっ!』

『はぁ……』

『所で、この薬って何時まで効くのかしら……?まさか、一生治らないなんて事無いわよね?』

『『『……あっ!』』』

★続く★

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