赤髪と行く

□月日は流れ…
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あれから15年たった。

あの日から私は魔女呼ばわりされ、

誰からも必要とされなくなった




なにが正しかったのか


今ではもう分からない

でも……



「リゼ!! ご飯にしましょ!!」






変わらず私の母はそのままだった



「はーい」










あの日、家に帰ってから、事の出来事をすべて話した

母は黙って聞いていた



話終わってからの沈黙は胸が張り裂ける思いだった







私を軽蔑するだろうか


それとも捨てるのだろうか

そんな思いが頭の中を駆け巡った




母が口を開く















「だからどうしたのよ、リゼはリゼでしょ?



ちょっとくらい個性があって何が悪いのよ、



それにお母さんはその力はとっても素敵だと思うわ




人助けができる能力なんてそうそう身に付けることが出来ないわ




あなたは恵まれてるわね!」










いつもと変わらぬ口調で母は笑う




その笑顔に全て大丈夫だと言わんばかりの自信があった







「リゼ、胸を張りなさい


そんなんじゃ、もっと酷く言われるだけよ


そうじゃなくて、もっとどっしり構えてれば皆もなにも言わなくなるわよ」





「母さん……」










あの時の母にどれだけ救われたことか

私は泣きじゃくっていた
泣いて、泣いて、泣いた


泣き止むまで、母はずっと頭を撫でてくれた

苦労は沢山したけど、


だんだん認めてくれる人も増えてきた











しかし、15年たった今でも、まだ至るところから噂は立ち上る



「母さん、ちょっと買い物行ってくる」

「はーい、お願いね」









ここは新世界のとある小さな島
























ここで物語は動き出す
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