仮面少女は王様の姉
□十二枚の葉
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〈NOside〉
飛鳥の朝は早い。
毎日5時に起きてから弁当の準備。
7時から朝練が始まるので、30分前から登校してネット張りやドリンクの用意をする。
「飛鳥、おはよ。」
「おはようございます、花巻先輩。今日は早いですね。」
「まだ20分前だけど…。それに、今日は俺が鍵当番。」
ドリンクの用意をしていると、花巻に会った。
花巻は飛鳥が持っている二つのドリンクの籠を見て、
「…飛鳥。毎日鍵開けたりドリンクを一人で持っているのか?」
「はい。中学でもやっていたので慣れています。」
「危ないだろうが。両方貸せ。」
「あ…。」
何やら怒った気に言われて、飛鳥は籠を奪われた。
花巻は体育館に入ると
「及川。飛鳥の奴、毎日一人でドリンクの籠運んだりポールを運んでいるらしいぞ。」
「えぇ⁉︎」
そ飛鳥は及川と岩泉から説教を受けた。
話を聞いたレギュラー達も驚いたらしく、次々に説教が増える。
「それより、中学から一人でやっていたって本当?」
「飛鳥…。俺達何度も声をかけろって言ったよな?」
「ごめんなさい…。」
「いつも何時から来ているの?」
「朝練が始まる30分前からです。」
その後、国見と金田一がドリンク用意の時に付き添う事、飛鳥の迎えは近所の花巻と松川に決まった。
「過保護過ぎる…。」
「仕方ないよ、飛鳥。俺だって怒っているんだから。」
「渡先輩⁉︎」