仮面少女は王様の姉
□五枚の葉
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タオルを忘れている事に気付いた飛鳥は、忘れ物を取りにもう一度、水道の場所へ走った。
タオルを見つけてバスの方へ向かったが、
「久しぶりね、飛鳥。」
「⁉︎、お母さん…。」
飛鳥は母親の姿を見て、顔を強張らせた。
一年前の決勝がフラッシュバックして頭の中をグルグルと埋め尽くす。
「元気そうね。飛雄を孤立させて楽しかった?」
「嫌だ…近寄らないで…!」
「母親に対して近寄らないでってどういう意味?」
「あんただって母親の癖に、散々叩いたり殴ったくせに…‼︎」
「(苦しい…息ができない…。)」
だんだん意識が遠くなって視界がぼやけてくる。
飛鳥は気絶してしまった。