同情するならお茶をくれ

□人間
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数ヶ月この本丸で過ごして、わかったことがいくつかある。

そのいち、俺はブラック本丸からきたと思われていること。
大体すれ違っていた話から推測できた。
あと鶴丸がげろった。”きみはブラック本丸からきたから…っ!けがは、させたくない!”と言い出した。
なんかもう色々察した。
そして放置している。
なぜかって?今更誤解を解くのは面倒だし、解いたあと置いてくれるかわからないだろう?
まあ別に戦場にだされっぱなしでもいいのだが。
ちなみにこの数ヶ月で出陣やら演練やらにも行かせてもらった。
皆はらはらしていたようだが順調に練度上げした。厚樫山がトラウマ?そんなわけないだろう
俺は練度上げ、皆は物吉の為に玉集めにいった。
それでも休みの日は(玉集め以外)あるもので、その時は茶を嗜んでいた
ちなみに茶室ごと買ってもらった。というか俺の部屋が茶室になった。ありがたい。
茶を飲んでいると誰かしらやってくる。
三日月とか、石切丸とか、鶴丸とか(だから白い着物でくるのはやめろとあれほど…)、歌仙とか、小夜とか、諸々
というか審神者以外全員一回は来た。
なぜか御手杵とか同田貫とかも来た。堅苦しいのは(俺もだが)好きではないと思ったので、くつろいでもらって茶をたてて飲ませた。
みな一様に桜が舞った。そうだよな、美味しいよな、と、俺も桜を舞わせていた。

そのに、歌仙は優しかった
ぶちぶち言わずに毎回柔らかく笑いながら俺の茶を飲んでくれる。歌仙への評価が格段に上がった。
多分勘違いしてるからだとは思うが。

まあこのくらいにしておくか。
あと石切丸はブラック産ではないことを分かっていたらしい。茶室で
「鶯丸、君は”何”だい?」
「―はは、石切丸、お前が初めてだ、気づいたのは。だがな、石切丸、もう俺は鶯丸なんだよ。………他の鶯丸と区別をつけるために、鶯と呼んで欲しい」
「ああ、そうするとしようか。」
「追い出したりしないのか?」
「もう厚樫山を回るのは他の刀の練度あげするためにしか行きたくないからね。」
「はは、そうか。」
ちなみに石切丸と飲む茶はやっぱりうまかった。




さて、本題に移ろう
この本丸に、見習いとやらがきた。
それなら、いい。別に、見習いという人間が乗っ取りをするつもりなら、なんだっていい。
俺には関係のないことだ。俺の望みは、今は生きることなのだから。

ただ、そう、ただ。それだけならば
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