カカイル小説

□灯台下暗し
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 うずまきナルトは悩んでいた。大好きな大好きなイルカ先生のことで。
アカデミーを卒業して会える時間がちょっぴり減ってっしまったけれど、今でも大好きな気持ちは変わらない。

 一体何をそんなに悩んでいるのか?
それは、イルカ先生の行く末……。
教え子のお前に心配なんてされたくない!
と、当の本人から怒られそうだけど。

 だってだって先生には恋人がいない。お色気の術で鼻血ブーするぐらいだ。
お付き合いなんてした事ないんじゃないか?
それに頼りない……もちろん先生として信頼はしているけれど。
根が優しいから騙されやすそうだ。オレオレ詐欺に絶対引っかかるに違いない。
誰かが守ってあげないと。
しかも中忍。貯金なんてしてないだろう。ラーメン奢ってとねだりに行くと、給料日前でお金がないっと言ってくる。将来蓄えが無くて独り寂しい老後を送るかも。
いや、自分が火影になって先生の面倒を見るから老後の心配はよしとして……。
それでもオレが大人になるまで暗い人生を過ごしそうだ。


 あ、そっか!
先生の恋人になってくれる人を見つければいいってばよ!!



「イテッ!」
「あんたバカねー。恋なんて人に言われてするもんじゃないわよ」
相談したサクラにゲンコツされる。

「けど、確かに先生はほっといたら恋人なんてできないわね」
この年頃の女の子は恋バナが好物。
それに何より、サクラもイルカ先生が大好きなのでナルト同様心配になったのだ。
お節介にもその話しに乗っかった。

 誰がいいかしら? イルカ先生よりいっぱいお給料を貰えて、強くて、守ってくれる人。

「……第八班の上忍師は?」

 関心ゼロだと思っていたサスケが口を挟む。
驚いたサクラだったが、サスケも同じ気持ちなのだと知り、すぐ真面目な顔に戻った。
「う〜ん紅先生かぁ。いのに聞いたけど、アスマ先生とイイ感じらしいのよねぇ」
「じゃあさ、じゃあさ、中忍試験の時の団子は?」
「団子じゃなくて“みたらしアンコ”さんでしょ? キツイ感じだから先生とは釣り合わないんじゃない?」
「確かに尻に敷かれそうだな」
「意外と恋人探しって難しいってばよ……」
 

 それアカデミーの某先生、三丁目の駄菓子屋の何某さんと名前は挙がるがどうもイマイチ決まらない。
あまりにも考え過ぎて、もうこの際、女の人じゃなくてもいいんじゃね?? となってしまった。
 

「それなら、稼ぎからいったら三代目だろ?」
「イルカ先生、火影のじっちゃんに好かれてるってばよ」
「後添いのポジションはいいとしても年齢差がネックよね。いかにも財産目当てみたいじゃない?」

「あっ、だったらゲキマユ先生は?」
「体術使いか。確かに強いな」
「強いけど、なんか暑苦しそう。イルカ先生も割と熱血だし。そんなカップル見てる私たちが耐えられないかも」
「……サクラ、お前ダメ出しばっかだな」
「いや私はイルカ先生のタメを思って」

 そこへ、
「おーい、みんなお待たせ〜。なあに盛り上がってんの?」

 のんびり片手を挙げ、ようやく現れた第七班の上忍師。実はここ本日任務の集合場所だったのだ。
いつもなら、遅ーーい!! と怒り狂う子供達だが今日は様子が違う。
ジッと師の顔を見つめ、そして数秒後、三人同時に叫びだした。

「いたってばよー!」
「いたじゃねーか!」
「いたじゃないっ!」
「えっ何?! どうしたの?」

 千の術を持つコピー忍者。木の葉の技師。強さは上忍トップクラス。稼ぎはよく、年齢差も程よい感じ。
隠れてよく見えないけれど、多分顔も悪くはないだろう。

「やだ身近にこんな優良物件があったじゃない」
「胡散臭いが強さは認めざるを得ないからな」
「灯台デモクラシーだってばよ!」

 怒鳴られると思っていたのが、このはしゃぎよう。よく分からんがチームワークがいいのは良いことだ。
うんうん、と目を細める上忍師。
まさかこの後、一人の中忍の恋人になって面倒をみてやってくれとお願いされるとは、夢にも思っていなかっただろう。


 そんな上忍と中忍の恋が始まるのは、また別のお話し。




終わり


人生初の小説。
pixiv投稿して今まで、この作品の評価、ブックマーク数がずっと超えれないのが悩みwwこれ以上の話が書けてないって事なんだよなぁ。

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