テニスの王子様長編

□第1話
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【入学式】

入学式と言えば、

普通の学校であれば新しい出会いや新しいクラスに胸を躍らせるのだろう。

でも、この立海ではほとんどがエスカレター式で進級するので見慣れた顔が並んでいるだけあってそこまでのワクワクはない。

クラスの一覧表を見て自分のクラスを確認すると体育館に移動し自分の名前順の席に着いた。

隣は

柳 「今年は同じクラスか……よろしくな」

幸村 「名簿を見たときに思わず笑ってしまったよ、」

同じテニス部の参謀こと柳蓮二だった。

幸村 「それにしてもなんで柳がここにいるんだい?新入生代表の言葉は?」

柳 「どうやら俺じゃないようだ。なんでも帰国子女がずば抜けて良かったらしい。」

幸村 「へぇ、それは興味深いね、」

柳を超えるなんてかなりだなぁ、どんな奴なんだろ





そうこうしてるうちに式は始まり、新入生代表のことばの時が来た。



アナウンス 「新入生代表のことば、藤堂 紫苑」

紫苑 「はいっ。」


聞こえてきた声は男子だった。

幸村(帰国子女かぁなんかどっかのボウヤを思い出すね、イラつくわぁ)

柳(精市!心の声がダダ漏れだ!)

周りのモブ(((;゚Д゚)ガクガクブルブル)

呼ばれた生徒はゆっくりと胸を張ってステージに登った。






その姿に目を奪われた。美しかった。男子にこんなことを思うのは少し変かもしれないけど、本当に綺麗な男子だった。


これは完全なる一目惚れだ。初めてだった、こんなにも体に戦慄が走ったのは。






幸村 (ゴクッ)

柳 〈大丈夫か?なにかあったか?〉

俺が息を飲んだことに柳が気づいたのか小声で喋りかけてきた。

幸村 〈柳〉

柳 〈なんだ。〉

幸村 〈俺は決めたよ。〉

柳 〈?何をだ?〉









幸村 〈彼を、藤堂 紫苑を俺の物にする。〉

柳 〈!!!!?正気か?〉

幸村 〈フフフフ〉

柳 〈はァー、〉










高校生活が楽しくなりそうな予感がした。


待っててね俺のお姫様。すぐに捕まえてみせるよ、フフフフフ。






紫苑「新入生代表、藤堂紫苑。」






彼の心地いい声が終わってしまい残念だけど、まずはどこのクラスなのかを調べなきゃね。
フフフフフ、必ず探し出してみせるよ、



紫苑 〈ゾクッ!なんだ?寒気が〉

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