main(カゲプロ、あんスタ)
□三年生はヤバかった。byあんず
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なず「あれ、薫ちん、どうした?」
薫さんが逃げて来たのは隣の二組。ドアの前にはちょうど登校してきたなずな君がいた。
薫「いや、色々あって…ここいて良い?」
なず「ん、良いぞ!」
なずな君の後に続いて二組に入っていく薫さん。
零「あれ、薫くんどうしたんじゃ?」
薫「や、ちょっとね〜」
二組に入るとすぐに朔間さんが気づいたようで、話しかけてきた。
薫「あれ、っていうか朔間さんいるの珍しいね」
なず「あ、本当だ」
つむ「何かあったんですかね?」
そう、いつもなら朔間さんは、部室の棺桶の中で寝ているはずなのに教室にいるのは珍しい。
零「いや…まぁ、あると言えばあったが…」
紅郎「何か大切な事でもあったのか?」
少し間を置くと、朔間さんが口を開いた。
零「……薫くんがここに来ると思ったからじゃ」
薫「は?」
零「一組から逃げて来たんじゃろ?だから待ってれば会えると思ってな…♪」
変な事を唐突に言われるのが流行っているのだろうか。薫さんはすぐにその言葉に反応した。
薫「いやいやいや!何言ってんの!?頭おかしくなってない!?更におかしくなったとか止めてよ気持ち悪いから!!」
奏汰「かおる〜いっかいおちつきましょう?」
早口で答える薫さん。それをなだめるように奏汰くんが現れた。
薫「だって……って、いや、落ち着けないよこれは」
奏汰「…れい、かおるは『ぼくの』なので、てをださないでくださいっ」
薫「え」
一番信頼出来ていた奏汰くんまで変な事を言い始め、もう声が出なかった。
零「いつ君のモノになったんじゃ?」
奏汰「これからですっ!」
紅郎「おい…何言ってんだお前ら」
変な言い合いを続ける二人にツッコミが入った。これまでで一番まともだと思われる言葉だ。
薫「こっ、これだよ!紅郎くんの言ってるのが正しい言葉!!」
奏汰「なにって、かおるをとりあってるんですよ〜?」
薫「いや、だから何言ってんの!?」
渉「ん〜?取り合いですか?実にamazing…☆」
薫「何が!?」
次々とツッコミをしていく薫さん。北斗さんにも見習わせたいくらいだ。
なず「薫ちん…大変そうだな」
つむ「本当ですね…」
言い合いしている皆を見て哀れむような目で見守る二人。
レオ「うっちゅ〜☆おはよう皆!」
渉「んん?貴方が早く来るなんて…何かあったのですか?」
先ほど朔間さんにも言ったようなセリフを言う日々樹さん。月永さんはその言葉に反応した。
レオ「何かか…強いて言えば面白い事が起きそうな予感がしたから!!」
なず「予感って…」
渉「ほう、そうだったんですか……ちなみに今のこの状況=面白い事だと思いますよ☆」
何言ってんだこいつ。そう薫さんは思ったが言ったらめんどくさそうなので止めたらしい。
レオ「何だと!何してるんだっ!?」
零「我輩と奏汰くんの恋の奪い合いじゃよ♪」
薫「恋のって何!?」
またもや完璧なボケ(?)とツッコミ。漫才みてる気分になるような気がするのは気のせいではないのだろう。
レオ「ハッ!インスピレーションが湧いてきた!!題材は恋愛だなっ☆」
何処からかペンと紙を取り出し、すらすらと楽譜を書いていく月永さん。
つむ「あ、自分の世界に入っちゃいましたね」
なず「本当だな」
紅郎「いや、この状況どうすんだ…」
至ってまだ冷静な三人。
作曲をしている月永さん。
取り合ってる朔間さんと奏汰くん。
笑いながら遊んでる日々樹さん。
それを見ながら
「もう(一部以外)この学年嫌だ…」
と、思う薫さんであった。
そんな中、教室の前に一人の女子が立っていた。女子……あんずは、
あんず「…朔間さんに相談したかっただけなのにこれじゃ入れないし、………この学園、ヤバい」
ドアの外でそう呟きながら呆れていた。
最後の最後であんずちゃん登場←