囚われた人形は

□プロローグ
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闇陣営side

「この家もか……。」
闇の帝王、ヴォルデモート卿はイライラしていた。

ここ最近、イギリス魔法省だけでなく国際魔法使い連盟までもが、ヴォルデモート卿をトップとする闇の魔法使いの集団を問題視し、潰そうと模索している。

イギリス魔法界だけならどうにでもなるが、国際社会まで関わってくると面倒だ。いくらヴォルデモート卿が強く、そして優秀な人間を部下に迎えても、数で圧倒的な差がある。

そこで、ヴォルデモート卿は国際魔法使い連盟の上位にいる家庭から子供を誘拐し、人質にしようと考えたのだが、厄介なことにどの家も子供が小さい、又は子供がいない、又は成人している。

人質にするにしてもあまりに幼いと世話が面倒で、厄介だ。少なくとも学校入学前の10歳ぐらいから成人以下、それなりの年齢の子を連れて行きたい。

10代の子供というのは自我を持ち厄介ではあるが、放っておいても困ることはないし、15歳ぐらいならある程度国際魔法使い連盟の情報をもたらしてくれるだろう。また、使えそうな奴は死喰い人として頭数に加えれば良い。誘拐された子供が、闇の帝王に忠誠を誓って戦う姿を見れば、衝撃だろう。

「残るめぼしい家はフランスのブランシュ家くらいか。」

ヴォルデモート卿は呟いて姿を消した。
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