デジモンアドベンチャー タケル

□妖精!ピッコロモン
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私達はまだ砂漠を歩いていた。

「紋章は手に入ったけど…」

「使い方が分からないんじゃな」

「正しい育て方って言われてもね」

「でもまだ、全部の紋章が見つかったわけじゃないんだ」

「そうですね、紋章を全部集めて、それから考える事にしましょうよ」

太一さんとアグモン以外が集まって紋章の事について、相談しあっていると、前を歩いていた太一さん達が早く来る様に呼んでいた。

「今ね、デジモンについてのとっても大事な重要会議してるの、すぐ行くからちょっと待ってねー!」

タケルくんが返事をしたその時、突然太一さん達がバランスを崩す。

太一さん達が居るその下から、クワガーモンが現れ、太一さん達を投げ飛ばした。

「アグモン進化しろ!進化だ!」

「何やってんだよ、シザーアームズに挟まれたらおしまいだぞ!」

クワガーモンのハサミが近づいてきて、アグモンが挟まれる!という時に太一さんが来て、危機一髪の所で避けられた。

その時…。

「ビットボム!」

と言う声が辺りに響きわたった。

それに伴い、クワガーモンは黒い煙に包まれ消えた。

私達は太一さんとアグモンの居る所まで近づいていった。

「な…なにが起きたんだ?」

その時、太一さんの前を歩く度にピッピと言って、歩いてくる丸いピンクのデジモンがいた。

「なにあれ?変なやつ」

『でも可愛いかも!』

「ピーッ!この未熟者!」

「あー!あなたはピッコロモンね!」

そのピッコロモンと言うデジモンはミミさんに抱き上げられた。

「可愛い」

「クワガーモンをやっつけたのは、ピッコロモンだったのね」

「ピッピッピーッ、私の魔法の威力見たかっピッ!まったく君達、選ばれし子どもなんでしょ、危なっかしくて見ていられないっピ!そんなんじゃせっかく紋章とタグを手に入れても、宝の持ち腐れだっピ」

私は見た目が可愛いのに、中身が残念で可愛いと言ったのを、後悔していた。

「可愛くない、このデジモン」

ミミさんも同意見の様だ。

「デジモン達もデジモン達だっピ、君達皆たるんでるっピ、努力が足りないっピ、根性がないっピ!」

私達はその言葉に意気消沈した。

「よって君達皆、今日から私の下で修行するっピ、特にそこの君、君とそのアグモンは重症だっピ、スペシャルメニューで猛特訓だっピ!」

「スペシャルメニュー?」

「猛特訓?」

「さあ、ついてくるっピ」

その言葉に私達は集まって相談している。

「どうします?」

「信用できるのかなあ、あのデジモン…」

「どうなんだガブモン?」

「口煩いけど、悪いデジモンじゃないよ」

『じゃあ味方?』

私は首を傾げた。

「黒い歯車もケーブルも付いてないみたいだし…」

「いいじゃない、デジモン達の正しい育て方が分からないのは事実だし、それで皆で合宿すると思えば楽しいわよ、きっと」

「歩くよりのんびり出来そうかな」

「太一はどうなんだ?」

「行ってみようぜ、面白そうじゃんか」

「決まりだね!」

私達はピッコロモンについて行く事にした。

「何をグズグズしてる早く来るピィーッ!」

ピッコロモンの声が遠くから聞こえた。
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