デジモンアドベンチャー タケル

□爆裂進化!グレイモン
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「それより、これからどうする?」

「元の場所に戻ろう、大人達が助けに来るのを待つんだ」

「戻るって言ってもなー」

「ずいぶん流されちゃったし」

「崖の上にまで戻るのは簡単じゃなさそうだぜ」

私達は元居た所を眺めた。

「じゃあ、どうしたらいいんだ、どこか道を探して…」

年長組みの人達が戻る戻らないの話をしていた。

ここはキャンプ場とは違うと思うのは一目瞭然だし。

「他の人間は?」

「人間?太一みたいの?」

「うん」

「見たことないよ、ここはデジモンしかいないんだ」

「デジモンしかいないって言っても、お前ら結構いろんなカッコしてるよな」

太一さんは周りを見渡した。

「とにかく、行こうぜここでじっとしててもしょうがないや」

「おい!どこに行く気だ」

「さっき海が見えたんだよ」

「海?」

「そう、だから行ってみようぜ」

太一さんは歩き始めた。

「行ってみるか?」

「ええ」

丈さんがなにか言ってるが無視をして私達は歩き始めた。

「丈早くおいでよ」

丈さんも歩き始めた。

『2人共大きくなったから、抱っこ出来ないね』

「その代わり一緒に手繋いで歩けるよ!」

ロップモンはそう言うが実際繋いだのは耳だった、それでも私は嬉しい。

『うふふ』

皆も自分のパートナーとお喋りしながら歩いている。

「ん?海の匂いがしてきた」

「見えたよ!海だー!」

少し遠くに海が私にも見えた。

「こんな所で電話の音?」

その時、電話のなる音が聞こえた様な気がする。

皆でその正体をみるために海がある方に走った。

「どうした、太一?」

「止まった」

確かに音はしたのにな…。

「こんな所に電話ボックスなんて…」

「不合理です」

「でもこれは何時も見る電話ボックスだな、普通の」

「あたしんちのそばにもあるわ」

私の家の近くにもあるなー。

「ということは此処は…此処はまだ日本なんだ」

「日本?丈、なんだそれ?」

「やっぱり違うかも」

「光子郎、10円かしてくれよ」

「え?なにするんですか?」

「決まってんだろ、電話かけるんだよ、うちに」

私も家に電話したいな。

「それならテレカありますよ」

『私も電話する!』

私は開いている電話ボックスに入って10円を入れた。

でも、家には繋がらず、デタラメな事を言っている声だけが聞こえてきた。
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