長編
□1話
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足を動かして数分...
そこには、とても綺麗な花畑が広がっていた。
彼女がいたら、今頃無邪気にはしゃいでいただろう。
「〜♪〜♪〜♪」
「...?」
誰かが歌っている...何故だか懐かしい気持ちだ。僕は歌声が聞こえる方向へ進んだ。
○○○
「〜♪...出来た!」
我ながら上手く花冠が出来たと思う。
何時も失敗してばっかりだったし、
.....っあれ?誰かがこっちへ来る...
○○○
「君は誰だ?」
最初の言葉がこれだとは理不尽な気がするが、今はどうでもよかった。
何故なら目の前にいた少女は...
「私?私はメアリー・ザ・ヘッジホッグ。貴方は?」
「僕はシャドウ・ザ・ヘッジホッグ。此処で何をしている」
目の前にいた少女はマリアにそっくりだったのだ。
人の姿ではなく獣人だったが、姿がそっくりだった。
「何をって...この花畑の花で花冠を作ってただけだけれど...」
彼女は疑問な顔を浮かべながら、僕の質問に答えた。
「それは済まなかった、所で君はマリアという人間の少女を知っているか?」
「マリア?.....ゴメンなさい。悪いけれど知らないわ。」
「そうか。済まない」
普通知っている筈がない。だが、なぜこの少女は彼女に似ているのだろうか...
「力になれなくてゴメンね...でも、そんなに落ち込まないで!はい、これあげる!」
彼女が差し出したのは先程作っていた花冠だった。
「...いいのか?」
「ええ!私、彼処の家に住んでるの。良かったらまたお話しましょう?」
彼女は、またねと言いながら手を振り自分の家へ帰っていった。