エレメンタルマテリアル

□破滅の輪舞
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船上―甲板
 約1名が苦しそうにしている
 それを介護しているようだ
アキ「うぅ〜(吐)」
 本当に具合が悪そうだ
レイ「食べ過ぎなんだよ。アキは・・」
 半ばあきれているようだ
 あんだけ食べれば、誰だってこうなるだろう
紅羽「ホントですよ〜、船の食料の大半を食べちゃうんだから〜。」
 アキが苦しそうにしながらも
アキ「うぅ〜、いまは食べ物の話はやめてよ〜(吐)」
リリス「ほんとにバカだな。少しは加減というものを知るべきだな。」
 二人の会話で少し笑みが浮かんでいる
紅羽「どうしたんですか?レイさん。」
 レイの笑みに疑問を持つ
レイ「いつまでもこうしていられればいいなぁ〜、と思ってさ。」
紅羽「何を言っているんですか?ずっ〜と、この関係は続くと思いますよ。」
 レイの笑みは消え
 少し怖い顔になる
レイ「・・・そうだな。」
機関部
 一人の少年が何かを仕掛けている
刹那「これでよしと。これで・・・運命の鐶は閉じる。」
 そして、姿を消していく
深淵の街―アビス
何かの会場のようだ
 周りには、多くの人がいる
アナウンサー(?)「えぇ〜、それでは、いよいよ決勝戦を始めます!総勢50人という今までにない程の参加者に見舞われた今回ですが、予選を見事勝ち抜いてきた5名の参加者が入場いたします。」
 途端に拍手が喝采される
蒼真「(M)これで、しばらくの食料は確保できる!」
アナ「それでは、決勝戦を開始致します!!」
 全員が席に着く
 それと共にゴングがなる
船上
 無数に張られた線
 その線が辺りを壊していく
刹那「どうしました?その程度では、無力ですよ。」
 腕には輝く黒い石
 その石から光の線が張られている
リリス「ふっ、ふ〜ん、今日は機嫌がいいんだ、私が相手をしてあげよう♪」
 手に膨大な魔力が集まっていく
 それを制止するかのように
 その魔力を分解していく
レイ「まってください。ここは、僕がやります。」
 レイがリリスの前に立つ
紅羽「そうですね。こんな所で、リリスさんが戦ったら、簡単に・・・」
 そこで、止められる
リリス「そんなことはしないわよ。」
 そこに割ってはいり
アキ「(具合悪そうに)そうですよね、蒼真さんがいないのだから、やるはずないですよね・・」
 具合悪そうにしている
 意見だけを述べている
リリス「あぁ、もちろんだ。私は・・・」
刹那「オレは、そんなに暇じゃないんだ!」
 辺りに散った片鱗が、
 一斉に襲いかかっていく
レイ「まったく、さっさと終わらせるぞ!」
 疾駆の力が辺りを駆け回る
 それが、片鱗を吹き飛ばしていく
刹那「さすがですね。そこまでを使いこなしているとは、思いもしませんでしたよ。」
 レイがすべての片鱗を吹き飛ばしたようだ
レイ「“をとせし者達よ。」
 不完全な状態で発動する
 だが、完全な状態と同等の威力のようだ
刹那「不完全で完全と成すというわけか、どうやら、通常ではないですね。」
 辺りに満ちる源素が、
 刹那に襲いかかっていく
レイ「そのまま消し去る!」
 源素により満ちた力が
 具象化されて、刹那に攻撃をしかける
刹那「“淡い影よ、我が導となりし言霊よ、我が流域より喰らえ!!”」
 一瞬で辺りの具象化された物質を砕き去る
レイ「源素を共鳴させたか・・・だが、無駄だ!」
 手から淡い光が現れる
 その光が刹那の力を乖離させる
刹那「なるほど、強い力だ。このまま沈めるには惜しい。」
 その言葉に反応すると共に
 謳を歌う
レイ「“咎とされし力よ――――すべての時の流れに身を置きし者よ。空虚なる夢幻の彼方へと消えよ!”」
 謳と共にアキ、紅羽、リリスを光が包み込む
 それが空間となり、三人を消し去る呪となる
アキ「(具合悪そうに)これは・・・」
 アキは気づいたようだ
 リリスも気づいてはいるようだ
リリス「これほどの空間を隔離させるとは、レイの力もやはり、侮れないな。」
エビル「(M)・・・なるほど、これは利用できるね〜、いや、むしろしない手はないね〜。」
 空間が分裂し
 空間転移へと進んでいく
刹那「なるほど、逃げるのですね。」
 刹那の周りに別な呪が生まれる
レイ「いや、僕は逃げませんよ。キミをここで倒さないとやっかいそうだからね。」
 刹那の力を乖離させる
アキ「レイ!!」
 アキの声が響き渡る
レイ「アキ、先に行っていてくれ。僕もこいつを倒してから行くから。」
 レイの言葉と共に
 空間転移が起きる
 残ったのは、レイと刹那のみ
 元々、人はほとんど乗っていなかったようだ
刹那「倒す?オレを倒すというのですか?」
 刹那の力が急激にふくれあがる
 それと共に、先ほどの数倍の力の攻撃がレイに襲いかかる
緋骸「あぁ、さっさと終わらせてやる!」
 レイの手のひらから螺旋状の力が広がっていく
刹那「そのような戯れ言―――まぁいい、このままキミは捕縛させてもらう!」
 源素が植物を生み出していく
 その植物がレイの捕縛を開始する
緋骸「本気で攻撃をしてこいよ!この程度じゃ僕を捕まえるコトなんてできない。」
 血の戦慄が植物を砕いていく
刹那「仕方がない。壊れてもしらないからな!」
 力が一気にふくれあがっていく
 “限定解除”
緋骸「“限定解除”―――それが、貴様の本気という訳か。」
 辺りの空間が変わっていく
 どうやら、戦士専用の陣が解放されたようだ
刹那「あぁ、そうだ。これが、オレの空間。“地裂陣”だ!」
 辺りは、崖が広がる空間
 そして、突風が吹き荒れる空間
緋骸「なるほどね。でも、オレの前では、無力だ!」
 辺りに広がる血の空間
 その血が、無数の突起となり、
 敵に襲いかかっていく
刹那「血の結晶―――甘いな!」
 地面が血を食らっていく
緋骸「血を食らうか―――だが!」
 その浸透した血が刹那に襲いかかっていく
刹那「液体だからこそ―――」
 刹那の防御壁を無視して
 浸透、攻撃してくる
緋骸「その程度の障壁では、防げない!」
 障壁を一気にかき消していく
 完全に打ち砕く
刹那「防ぐのではない!」
 血の刃を一気に無力化する
緋骸「地面に付着した血ごとかえしたのか。やはり、弱いな。」
 自分で自分の手を傷つける(強く握る)
 血が飛び散る
 その血が、空気中の源素とつながり、
 金属の刃になり、刹那に襲いかかる
刹那「源素と自分の血を混ぜることにより、力を発動するのか。その程度で、オレを倒せると思うのか?」
 刹那が刃を完全に破壊する
 その片鱗が血となり、
 飛び散る
緋骸「甘いんだよ。オレの液体をかえすことはできない!」
 再びその血が源素と混ざり
 刹那を襲う
刹那「貴様は大地の力を侮っているようだな。」
 再び、刃を打ち砕く
 その片鱗が血となり辺りに飛び散る
緋骸「何度も繰り返すのか?」
 その血が大地に吸収され
 新たに生まれない
刹那「そう何度も繰り返しはしない。」
 一気に血を浄化する
 それをみて、
 手と手を合わせる
 そして、地面に置く
緋骸「もう、貴様の力を充満させない!」
 地面全体から、淡い紅い光を放ち
 辺りの気配が変わる
刹那「なっ・・・」
 刹那が力を込めるが
 刹那の技が発動しない
緋骸「さぁ?どうする?このまま・・・」
 地面に手を置く
 無数の突起が現れ
 刹那に襲いかかる
刹那「糞が!」
 一気に突起を破壊する
緋骸「ようやく本性を現したか、」
 さっきまでの力とは別段になる
 姿がどんどん変わっていく
刹那「コロス・・・コロス・・・」
 砂蛇のような姿
 背中には翼があるようだ
緋骸「やはり、貴様はのようだな。人間の姿を保てない!」
 レイの背中にも黒翼と白翼の双翼が現れる
 それと共に意識が押さえ込まれる
レイ「そんな姿になってでも――――僕がキミをかえすよ。僕はキミを忘れない。だから、安心して眠ってくれ。」
 手を前に出す(手のひらを相手に向ける)
 手から淡い光が溢れていく
刹那「コロス・・・コロス!!」
 刹那がレイめがけて
 むかってくる
レイ「もう、疲れただろう?キミは休んでいいんだ。後は、僕に任せてくれ。」
 淡い光が刹那を包み込む
 そして、そのまま浄化していく
刹那「・・・うっ・・・」
 刹那のからだが原始レベルで乖離していく
レイ「(M)どうして、奴らは――――(悲痛)」
 辺りが元の空間に戻っていく
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