エレメンタルマテリアル

□胎動せし思い達
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船内
レイ「沈んでいく意識―――
これは、いつもの夢―――
・・・・
・・・
・・
誰かが教えてくれた。
僕には死がないって―――
キミが死を理解しない限り
死ぬことはないって――――
それが、誰で、僕にとって、
 重要な人なのかどうかも忘れてしまった。
忘れてしまった―――
忘れて――――
いや、知らなかっただけかも知れない。
―――――僕は僕――――
そうおもってたけど、
今の自分を正当化していただけかもしれない
僕は誰?
僕はどこから来てどこに行くの?
僕に終わりはあるの????
くすっ、こんな時でも
キミの顔が浮かんでいるんだ
やはり、僕はまだ死ねないのかな?
あのころよりも大人になってるつもりだったけど、
もしかしたら、あのころよりも弱くなっているのかも知れないね
―――うん、わかってる。
なにがあっても僕は僕だから、
もう平気。
僕は生きていけるよ。
まだ、死を理解するコトなんてできない。
でも、たどり着けるかはわからない。
――――いや、たどり着いてみせるよ。
僕はやっぱり、キミが好きみたいだから。
キミが僕を呼ぶのなら
僕はキミの元へ駆けつける
いつまでも、眠ってなんていられないから
僕は、僕の足で
僕のこの心で、
僕のこの力で
キミだけは守ってみせる。
ぼくが、死を理解できるその日まで――――」
深淵の街−アビス
 がれきに埋もれる街
 何かの大会の会場であろう場所にたどり着く
リリス「いつまで眠っているつもりだい?私は、おなかが空いているんだけど―――」
 誰も居ないであろう瓦礫に向かって話しかける
 瓦礫は動くこともなく
 ただ整然としている
 何かの切れる音
 魔力音
 魔法の発動
 閃光による火炎
 すべてを貫く音
蒼真「つっー!」
 一瞬のことだろう
 蒼真の体についた傷が修復を始めている
リリス「ようやく、起きたのかい?」
蒼真「てめぇ〜は、いつもいつもオレを殺すきなのか〜!!」
 拳を降りあげるが
 その攻撃はヒットするどころか
 空振りに終わる
リリス「そんなことよりも、もらうよ。もう、すっご〜く、おなかが空いているんだから!!」
蒼真「はぁ?」
リリス「遠慮なんかしなくていいからね。」
 ゆっくりとリリスの顔が
 蒼真の首元へと近づいていく
蒼真「ちょっとまて〜!!」
リリス「遠慮しなくてよいからね。」
 リリスが蒼真の首元に吸血する
蒼真「ぎっ・・・ぎゃぁぁぁーーーーーー!!!!!」
 無防備に吸われていく
蒼真「(M)遠慮するのは、おまえの方だ〜〜〜〜!!!!」
湖畔の街−ブラッド
 唐突に空間が入れ替わり
 急に現れる
エビル「つぅー!」
 エビルが腕を押さえている
 その腕には歯形がくっきりとついている
アキ「私を連れ去ろうなんて、まだまだ早いんだよ〜だ!」
 アキの周りに源素の渦が生まれていく
エビル「仕方がないね〜、おとなしくしていれば、このまま連れて行くつもりだったのにね〜。」
 その言葉に対して
アキ「私は大人じゃないから無理ですよ〜だ!」
 エビルの闇とアキの力が拮抗している
エビル「キミの力じゃ、僕を倒すなんて無理だよ〜。」
 闇が一気にアキに襲いかかる
 アキはなすすべ無く
 闇に押される
アキ「くっ―――」
エビル「なるほどね〜、では、これでどうだい!」
 闇が形を成して
 剣になっていく
アキ「剣術なら負けないよ。レイの戦い方を見ていたから!」
 近くにあった木の枝をつかむ
 その枝が剣になっていく
エビル「見るのと、戦うのは違いますよ。」
 アキの近くに詰め寄るが
アキ「見ていればいいんですよ。私の場合は。」
 髪の色も炎髪になる
 エビルを振り払い
 そして、斬りつける
エビル「くっ・・・」
 アキの背中に翼が現れる
アキ「このまま一気にけりをつけるよ。」
 剣を構えて
 向かっていく
エビル「甘いね〜。」
 エビルが闇の盾で
 攻撃をはじき
 そして、闇の浸食を放つ
アキ「きゃっ!?」
エビル「終わりだ!“死の洗礼”」
 エビルの技がアキに向かう
 アキは反動で何もできない
アキ「くっ!?」
 防御の態勢を取る
紅羽「“深き地に宿りし、灼熱の魔手よ。真紅の暇を持たずして、すべてを焼き尽くせ!!”」
 そこに、炎の壁が現れて
 エビルの技を防ぐ
エビル「なんだ!この炎は!!」
 次の炎が炸裂する
紅羽「“古代の光より生まれし不浄を払う聖なる炎よ。”」
 光を宿した炎がエビルを包み込み
 浄化していく
エビル「くっ、この炎は―――」
 エビルが言い切る前に
 氷の氷柱を放つ
アキ「くれはくん?」
エビル「仕方がないね〜、今回は見逃してあげるよ。でも、次はないよ。」
 エビルが炎を払いながら
 消えていく
紅羽「敵に助けられましたね・・・・。アキさん、ようやく見つけました。」
 アキの頭には疑問符
アキ「???さっきまで、いなかったけ?」
紅羽「なんのことですか?僕はずっとあなた達を捜してましたよ。蒼真さんにとばされてから。」
アキ「・・・じゃぁ・・・」
クリフォト
シンク「そう、レイは覚醒したのね。」
 シンクが問いかける
ヘブン「えぇ、これで覚醒すると思います―――」
シンク「そう、だったら、こちらの思惑通りね。」
 そこに闇も現れる
エビル「いま、戻りました。」
シンク「えぇ、失敗したのですね。」
 シンクがエビルを見る
エビル「まさか、本物がいるとは思いませんでした。」
シンク「そうね。この大陸に入ってきたのは、四人だけだったはずですからね。」
 そこに紅い光が募る
フラミング「どうやら、刹那は倒されたみたいだぞ。」
シンク「えぇ、その報告もヘブンから聞きました。」
フラミング「それで、俺たちは、これから―――」
 そこに割ってはいる
ヘブン「君たちは、警護をするんだよ。この場所のね。」
シンク「そして、第7の戦士の到着を待って。」
フラミング「―――わかったよ。待機ってことだよな。」
シンク「えぇ、そういうことです。」
 その言葉と共に消えていく
 それを確認すると
シンク「ヘブン、エビル。君たち二人は、残りを始末してきてちょうだい。」
 その言葉と共に何かを渡す
 それを受け取ると二人の力がわき上がる
ヘブン「これは―――」
 二人が不思議がっている
シンク「君たちには、特別にそれをあげますよ。“黒魔装”を。」
 二人に宿る膨大な力
エビル「ついに完成したんだね〜。」
 二人の力がさらなる強大性を持っていく
シンク「えぇ、あなた方にそれをさずけます。能力は――――」
過去―クリフォト付近
 レイ・アキ・シンクが歩いている
アキ「やっ〜とつきやがるのですね。」
 アキがうんざりしているように言う
シンク「うん、もうすぐだよ。」
 レイが立ち止まる
レイ「―――僕が送り届けられるのは、ここまでです。」
 それに振り返る
アキ「何を言ってやがるですか!!チビ人間には、私たちを最後まで送り届ける義務がありやがるですよ〜。」
 来た道から迫り来る闇
レイ「シンクなら、わかってくれるよね。早く行ってくれ!」
 言葉と共に反対向きに立つ
 シンクが少しとまどいながらも頷く
シンク「・・・わかりました。でも―――」
 シンクの言葉に
アキ「なにいってるですか、チビ人間には!!」
 シンクがアキの手をつかむ
シンク「約束して下さいね!」
 アキを連れて、
 走っていく
レイ「(M)シンク、アキ、さようなら。」
 振り返ることなく
 正面を向いている
 そこに無数の敵が現れる
レイ「来るなら来い!生まれし、罪達よ。」
 レイが翼を広げて力を込めていく
過去―街入り口
 アキがシンクの腕を払う
アキ「どうしたんですか!」
 不満があるようだ
 シンクは少しづつ語る
シンク「わからないんですか?私たちは追われていたんですよ。」
 アキは驚きを隠せないようだ
アキ「なっ!?」
 続けて
シンク「あのまま街に入ったら、こんな街滅んでいたかも知れない。だから―――」
 シンクの言葉を聞き終わる前に
 アキが走り去る
アキ「(M)レイ!!無事でいて!!」
 それを追いかけるシンク
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