その他
□ぷりん戦争
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「ここにいたのか。ったく、探したんだぞ」
「…うっさい馬鹿ユーリ」
おもいっきり頬を膨らませて睨み付けてやると
困ったように一つ大きな溜め息をついて、ユーリはあたしの頭を優しく撫でた。
「冷蔵庫にあったプリン食ったくらいで、家出するか?普通」
「あたしが買ってきたやつなんですけど」
「一つしか買ってないお前が悪い」
「…っ、だって…」
返す言葉もなく口を紡ぐ。
ぷいっとそっぽを向いたあたしの前に差し出されたのは見覚えのある紙袋。
「ほら。新しいの買ってきたから、いい加減機嫌直せよ」
思わずその袋に飛びつきそうになるが、ここで彼の策略にはまるわけにはいかない。
いっそう頬を膨らませて、あたしはきっぱりと言い放った。