私の指先の魔法〜ミルス・クレア〜

□ミルスクレア
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ウェーブがかった癖っ毛を三つ編みからゆっくりほどき、
右側の髪をとって左がわへ持ってって編み込みをしていく。



これはヴァニアから教えて貰って、最初ボサボサだったわたしの髪をブラシでといてくれたのも、

人間の女の子として必要なことを教えてくれたのもヴァニアだった。



常識的なことを教えてくれたのはイヴァンで、生きる術を与えてくれた。




2人はわたしの親みたいな存在で、感謝してもしきれないし、なによりわたしが恋い焦がれたこの世界に連れ出してくれたことはわたしの中で一番大きかった。



服も着替えて、姿見で自分を確認する。



「うん‥いこ!」



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