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本編では中々いちゃつくことのない二人なのでここで思いっきりいちゃって頂きました
しかし、読んでも書いてもこういう文章はこっぱずかしいものですね(;´Д`)
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アレン
寝苦しさを感じてふと目が覚める
周りを見渡してみるといつもの見慣れた自室ではなく、共同スペースである談話室だった
…なぜ自分はこんなところで寝ているのだろう
不安になって慌てて体を起こす
すると、寝心地の悪いベッドからうぅ…と小さなうめき声が上がった
「え、なんでアレン…?」
見ると泥だらけのアレンが私のベッドとなっていた
私服の私は綺麗に泥を版画している
そういえば、任務から帰ってきた彼を食堂から連れ出して、私が眠気に負けて部屋よりも近い談話室に連れてきた…ような気がする
いや、そうなのだが
でも、アレンはなぜ任務で疲れているはずなのに甘んじてベッドという役割を全うしたのだろうか
ほとほと謎である
そっと彼の頬に触れてみる
…起きないな…
さらにふにっとつねってみる
だが、小さな呻きはあげるものの意識を戻すまでには至らないらしい
そんなに疲れたんだなぁ
となんだか愛おしさが込み上げる
バスタブに放り込んでやるつもりだったのについうっかり眠ってしまったが、ここまで無防備な寝顔を見れたのはラッキーだったかもしれない
ゆっくりと顔を近づけて頬に頬ずりをする
アレンの肌の感触とざらざらとした煤の感触
そして、鼻につく汗の香り
ぺろっと好奇心で頬をなめる
舌の上で転がる煤のじゃりっとした触感は正直気持ちの良いものではない
まるで口直しのようにそのままアレンの唇を覆った
眠っているので反応が帰ってくることはない
ただ、口内の温かさだけが生きていることを実感させた
ころころと舌を動かすと息苦しそうにところどころで息を漏らす
なんだか面白くなって舌をからめとった
歯の裏をなぞり、水音を鳴らして舌をつつく
ついでに最後はぺろりと唇をなめてやった
なんだかしてやった気分
「もう、寝てるときに襲わないでください」
「あ、起きたんだ」
「そりゃああれだけ濃厚なキスをされれば誰だって起きますよ」
「ふーん。じゃあ続きはお風呂のあとね。部屋に行こう」
口の周りについたであろう煤を袖でこすりながらアレンから降りて踵を返す
起きてたなら言ってくれればいいのに
主導権を握った気になっていたが、結局は気恥ずかしくなってきてしまうのだった