日向の5人姉妹

□第4章
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菜緒side


今日は学校で歌のテストがあって、菜緒はみんなみたいに歌えないから学校に行きたくなくて今日は彩姉の
「菜緒、行ける?」
を拒否した。彩姉を困らせたくなかったけど、どうしても行きたくなかったから。

そうしたら彩姉が菜緒の真面目なところ好きだって言ってくれて。全然真面目じゃないのに。「頑張りすぎないのも大事だと思うなあ」なんて言われて。


しまいには「久しぶりに5人でお弁当食べようよ!」って彩姉の眩しい笑顔で言われたらもう私には学校に「行く」という選択肢しか残されてなかった。


いつも彩姉は朝バタバタしてるのに絶対に「菜緒、行ける?」と聞いてくれる。それが始まったのがいつなのか正確なことは覚えてないけど、教室まで送ってくれた彩姉の手を放さなかった日があった時からだったと思う。


いつだって彩姉は菜緒が頷かない日は、学校に行く気になれるように菜緒を励ますような声を掛けてくれる。今日だってわざわざ美玖に聞いたみたい。彩姉ってほんとにすごいなあなんて思いながら、通学路を歩いていると後ろから


わっ!って驚かせるように私と彩姉に陽菜ちゃんと明里ちゃんと美玖が後ろから走ってやってきた。陽菜ちゃんが「菜緒、ちゃんと来れたんだね」って子供扱いしてくるからむぅ、と不貞腐れた。


そしたら彩姉が「そうだ!3人にも言わなきゃ!今日さ、5人で久しぶりにお弁当食べようよ!」って思い出したように言ったら、陽菜ちゃんが元気よく「さんせー!」なんて言うから年上なのにかわいいなあって見てたら、美玖が「菜緒さ、絶対この彩花ちゃんの作戦にはまったでしょ?」って美玖ちゃんの勘は鋭いのだ!なんて隣で言ってる美玖。



美玖は四人姉妹の末っ子で1番上が、久美姉と同い年の芽依ちゃん、2番目が双子で陽菜ちゃんと明里ちゃん。この2人はすっごい仲良しでなんかひーひー兄弟っていうのを披露してくれた。

陽菜ちゃんは彩姉と同じクラスで明里ちゃんは違うクラスなんだけど、小さな時からいっつも3人で遊んでたからいつも一緒にお弁当食べてるらしい。

菜緒と美玖も同じクラスで2人で一緒にお弁当食べてるけど、なんか最近鈴花と美穂と好花も入ってくるようになって5人でわいわい食べてる。



そうやって彩姉達とわいわいして学校に向かってたらあっという間に着いちゃって、彩姉が「美玖ちゃん今日も菜緒よろしくね」って言って今日はここでバイバイねってまたお昼集合!なんて言って、3人が3年生への教室へと走っていったから私も美玖と1年生の教室へ向かう。

さて、今日も私らしく頑張ろう!


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