進撃のリヴァイ
□第5話 突っ伏して、前へ
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噛み合わないペトラとオルオ。
噛み合わない、リヴァイとステラ。
彼は車に乗り込み、スマホを見さ。
すると、ステラから連絡があり目が見開かれる。
一応連絡しておこうとした心遣い。
「週末の土曜日、友達の家に泊まりにいきます」
そして彼は、眉間に皺がよりスマホを見つめ
こう返事をした。
「どこのどいつだ。」
「ジルです。」
「…仕事ばかりで、拗ねてたのか。」
リヴァイは聞いてみた。
だが、返事はなかった。
彼女はアプローチしておいて、
返事をしてこないリヴァイの気持ちがわからなかったが、仕事が大変なのだろうと、
それ以上返事を返さなかったのだが。
リヴァイを怒らせることになる。
「ッち…」
舌打ちをし、彼はスマホを投げて助手席においた。なんとなく、噛み合わない。
自分の想いとステラの思いが。
兵士の頃も上手くいかず、なんども衝突した。今回も中々上手くいかない。
男と女の沙汰なんて、無縁だった。
生きるのか死ぬのか、巨人を殺しまくり、仲間を見殺しにしてきた。
そのあいだ僅かな一時の間でも、
仲間らは恋を謳歌させ、子を成す者もいた。
モヤモヤした気持ちを押し殺して車を出して帰宅する。曇り空がより、心を暗くさせ
地下街のドブのような匂いを思い出させる。
舞台は変わり、週末の土曜日。
ステラは友人のジル・ワイズナーの自宅にお邪魔して、イザベルという友人も一緒になって部屋で雑誌を読んだり、テレビを見たりワイワイ過ごしていた。
ステラは開放感からなのか悪口を連発した。
「あー…開放感半端ねー。…いちいちラインしてくる小さいおじさんも居ないし…小さいおじさん命の姉も居ないし。」
「アンタ最近ストレス過多だよね。」
ジルはポテトチップスを食べながら、
黒いジャージ姿でねぎらう。
元々ステラはのんびりしていて、
穏やかな方だが、集まる友人達も基本的に
ゆるい。
イザベル・マルベルという留学生の彼女はチェックのワンピース姿でニャンニャンという、女性向けの雑誌を読んでいる。
ふと、淡々と漏らす。
「…ジル……セックス特集とは何だ。」
「ブハッ!?」
ステラはお茶を吹き出しそうになり、
ジルは雑誌を取り上げて、真顔で言い切った。彼女ははっきりした性格で、
物言いもきついが、さっぱりしている。
「交尾だよ。交尾。 」
「そうか…閨事のことか。」
「…もっとさぁ、オブラートに包もうよ。」
「ステラは…リヴァイさんの交尾を断る理由があったのか。」
イザベルの質問に彼女は倒れてしまった。
手を叩いて笑う友人。
彼女は恥ずかしさで起きれなかったが、
思わず大声で突っ込む。
「……経験ないから、気を使わせちゃったんだよ!!……キスも謝恩会の時にいきなり腕掴まれてさ…もーびっくりしたよ。」
「へーゴロツキやば。…勝算ないとやれないよね。…ペトラさんの事は断ったんかな。」
ジルは今度はコーラを飲みながら
聞いてくる。この友人はインタビューに向いていると感じ、信用できる彼女らには打ち明ける。
「それがさ、新しい仕事が大変みたいで、ここ2週間位は連絡ないし、私もお姉ちゃんとリヴァイさんには朝顔合わす程度なんだよね。」
イザベルも顎に手を置いて考える。
口数は少ないが、天然でおもしろい彼女の
着眼点は中々のものだった。
「ワタシの村では、想いを寄せる相手には手紙を出すが習慣でな。…ステラも電子機器ではなく手書きで、交尾しましょうと送ればどうだ?」
「交尾から離れてくれよ!!」
ギャハハハハハハ!
課題そっちのけで、繰り広げられる
女子トーク。それはこの時期にしか出来ない貴重なものだ。
ステラはイザベルの交尾発言は無視して、
手紙はいい案だと思う。
(手紙はいいかもなぁ、…課題にも応用できるかも!)
ステラは課題チームの二人に提案してみる。
「あのさ。バレンタインの課題あったじゃん。あれをパッケージデザイン手紙にしたらどうかな?」
「手紙?」
「そうそう、チョコの包み紙を便箋みたいにしてみたりってどう?」
「着眼点はおもろいけど、便箋とか昭和じゃない?」
「ターゲットは親世代はどうだ?」
イザベルは淡々と言ったら二人は顔を合わせて「それ!いいね!」と、課題の話しに移っていく。