long (izo)
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「ほら名無しさん立て。お前飲み過ぎた。」
あれからナースに捕まり、16番隊のみんなに囲まれて飲んでいたらイゾウが手を伸ばしてきた。
「まだまだ飲めるーー」
「明日は上陸だやめとけ。部屋戻るぞ」
引き上げられて立ち上がると頭がグラングランした。こんなに飲んだの久々かも。
「おーイゾウ姉ちゃん。妹のお迎えかぁ?」
「ほう。まだ鉛玉が足りねえみていだな。サッチ。」
イゾウが愛銃を取り出そうとしてた時マルコに声をかけられた。
「そういやよい。名無しさん怪我した足見せろよい。」
「足ー?はい。」
私はここに来てからまだ服がないので自分の服とイゾウから借りてる着物や浴衣を交互に着ていて今日は着物だった。
「「おい!!!」」
着物の裾をペロンとめくって怪我した足を曝け出したらイゾウにペチンと手を叩かれた。何がいかなかったのか抗議をしようと2人を見上げると口元を押さえている目線をそらしているマルコと笑ってはいるけど目が怒ってるイゾウ。
マルコは私の足元に跪いて包帯の巻かれた足を自分の膝に乗せると手を添えて蒼い炎を出した。
「ったく。。。男の前でそう簡単に足を出すなよい。」
「同感だ。」
「えー。足だせって言ったのマルコじゃん」
抗議をすると視線だけこちらを見上げながらマルコが言った。
「なんだい。それとも誘ってんのかよい?」
「お兄ちゃんとは寝ません。」
「そうかよい。ほらこれで幾分良くなるはずだよい。明日も無理はすんじゃねえよい。」
「マルコありがとう。綺麗な蒼だね。鳥になっても綺麗なんだろうなぁ」
マルコの能力を見れて私はご機嫌だ。
ニコニコしながらマルコに言うとなぜかその場で固まり目を合わせずに立ち上がった。
「後はイゾウに任せるよい。妹の綺麗な足他の隊員に晒させんじゃねえぞ?」
「ちゃぁんとしつけておくよ長男坊。ほら行くぞ妹!」
酔っ払いの私はあーだのうーだの駄々をこねながらイゾウに引きずられて部屋へと戻った。サンダルを脱いで上がろうとしたら急に引っ張られてドアに押しつけられた。
目の前には綺麗なイゾウの顔。近い気がする。鼻と鼻がぶつかりそうな距離。
「酔っ払いの名無しさんは悪い子だねぇ。そんなにマルコに抱かれたかったのか?」
「へ?」
訳がわからずとりあえずこの場から逃げようとすると両手が捕まりイゾウの片手で頭の上で押さえ込まれた。
「俺も男だって事今から分らせてやろうか?」
膝で足の間を割られる。
イゾウの唇が触れそうなところで止まり
「男相手に襲われたらお前は逃げれねえ。なぜ俺と同部屋だか分かってねえ様だが、仲良かった兄弟だって男なんざいつ発情してこうなるかわかんねぇからだよ。」
ヤバイ。体が震える。なにか言いたいのに声が出ない。
「ふっそんな顔しなさんな。わかりゃいいんだよ。」
ちゅっとおでこに優しくイゾウの唇が触れ捕まえられていた手が離された。
「これで俺が姉貴じゃねぇ事わかったか?わかったんなら風呂入ってこい」
「わかった!」
イゾウの腕をすり抜けてバタバタとタオルを持ってシャワールームに逃げ込んだ。
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