long (Marco)

□参
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「・・・読めないよい」



マルコさんは日本語が読めなかった。
そういえば、ワンピースの世界って英語だったかも、なんて思い出してネットに繋いでアニメを見てもらうことにした。


「主人公がルーキーの少年なので、白ひげ海賊団が出てくるのはごく一部なんですけど。。。」

「全部観たいよい。無理なのか?」

「構いませんが、かなり長いですよ??」


それでも構わないというので、OPやEDのとばし方だけ教えて先にお風呂に入ることにした。


お風呂から出てきても真剣にテレビを見続けるマルコさん。
ドライヤーで髪を乾かしていたら、音が気になったらしく覗いて来た。


「名無しさん!それはなんだよい?」

「ドライヤーっていって温風で髪を乾かすんです。あ!マルコさんもシャワー入っちゃってください。」

「あー・・・よい。お前、一人暮らしなんだろ?いいのか?」

「だってマルコさん行くところもお金もないでしょ?ここ、ベリー使えないですから」


淡々と答える私に文無しだった事に今更ながら気付いたのか若干ショックを受けている様だった。


「明日、仕事終わったら着替えとか買って来ますね。それまで着れそうなもの探しときますが。。。マルコさん大きいからなぁ。」


寝巻きがわりのチェックのロングワンピを着ている私をじっとみて彼はため息を吐いた。


「そりゃ着れるもんなんてないだろい。名無しさんは小さいし。そもそもお前仕事してるとかいくつだ?」

「そんなに若く見えるの???嬉しいーっ私、マルコさんと同じですよ。」

「?!?!?!小せえから20代かと。。。言われてみると若干張りがないというか。落ち着いてるしねい。」



思いっきり腕を叩いたのは言うまでもない。


「くっくっくっ  面白いやつだねい。同じ歳ならマルコって呼べよい。中途半端な敬語もいらないよい。」


「うん。じゃあお言葉に甘えて。ま、とりあえずシャワー浴びてきなよ。」



シャワーの音が響く中、引き出しを漁ってボランティアスタッフの時着たかなり大きめなTシャツを見つけたが、ズボンや下着は買ってくるまで我慢してもらうしかないか。




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