long (izo)

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落下していく感覚がある。



ああ、私夢見てるんだ。
たまに落ちる夢見てる時ってゾワっとジェットコースター乗ってて落ちていく感覚がリアルに感じる時がある。
今まさにそんな感じ。


ふと目を開けてみると


「え??空から落ちてる??ひいゃゃゃゃゃゃぁぁぁぁぁ」



高いっ高すぎる。
あ、でも落ち着け私。これは夢だ。



夢にしてはリアルなスピード感と風圧。
スカイダイビングってこんな感じなのかなぁ。なんて呑気なことを考えていたら。


ザッバーーーン!!!


痛い。痛過ぎて息ができない。
ああ、ここ水の中だ。


なんか黒い影がこちらに向かってくる。
手を伸ばしたいけど力が入らない。



私はここで意識を手放した。





フワフワとした感覚。
遠くで誰かが会話しているのが聞こえる。



「イゾウ、そいつ誰だよい?」

「知らねえ。急に空から降ってきて海に落ちたから拾ってきただけだ。」

「珍しいこともあるもんだ。その女生きてんのかぁ?」



ん?私の事かな??
生きてる。生きてるはず。



「おいっお前さん大丈夫か??」

「っごほっっごほごほっっ」


大丈夫かと聞かれて答えようとしたら咳しか出ない。
ようやく落ち着いて声を出そうとしたら米神に何か金属が触れた。


カチャリ



なんかこの音テレビとかで聞いたことがある。



「おっと、動きなさんな。」



あぁ!こういうシーンある!!
拳銃を突きつけられて言われる台詞。
でも実際にされると怖すぎて声が出ない。



「いつくか質問があるよい。お前はどこから来た?能力者か?」



ゆっくりと視線を声がする方へ向けた時、あぁこれは夢の続きなんだと理解した。だって



「え??マルコ???」

「てめぇみたいな知らねえ奴に呼び捨てにされる覚えはねぇよい。質問に答えろ。どこからきた?能力者なのか??」

「家で寝てたら急に落ちる感覚がして今に至ります。悪魔の実は食べてません。」

「ほお。でお前さん、なんでマルコを知ってる?俺も知ってるのか?」


横をゆっくりとみると


「イゾウ!!!本物??実写版だとこんな感じ??」


グリグリと銃口が突きつけられて頭が痛い。あ、夢だから仲良くなれるのかと思ったらなんか違うの?



「こいつ演技してんじゃねえか?」

「よぉマルコ。イゾウが助けた女ってその子なの??女の子相手に暴力振っちゃかわいそうだぞ?」


声をした方を見ると。


「サッチー!!サッチが生きてる!!!てか完全にワンピースの世界!!」



なんかコソコソと話をしてる。
なんだ夢ならもっとフレンドリーでもいいのに


「おい。サッチが生きてるってなんだ?サッチの首狙いに来たのか?」


グリっと銃口を押し付けながらイゾウが聞いてくるので


「違います。私の読んでた本ではサッチがもういなかったから。生きてて良かった!生きてるサッチ見れて良かったー!いい夢だ!」


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