long (izo)

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あれからあっという間に1週間。
なぜかイゾウの部屋で寝泊りをしているけど、なんてこともなく屏風で仕切られ私の寝床をキープしてもらっている状態だ。



朝起きてから日が暮れるまで何かしらの仕事を見つけて働くのが日課になって来た。



「お名無しさん!助かる!」

「洗濯すんでしょ?任せて!!」

「あー!名無しさん姉ちゃん縫い物できる?こないだやぶいちゃってよー」

「仕上がりは保証しないけど出来ないこともないよ。」



てな訳でだいぶ船には慣れて来た気がする。
洗濯をクルーのみんなと干し終わり、裁縫セットと共にどうせなら海を見ながらと思い甲板の隅に行き広げる。


チクチクと繕い物をしていたらふと手元に影が落ちた。


「すげー。名無しさん姉こんな事も出来んのか。俺のズボンも持って来ていいか??」


見上げると影になってはいるけど眩いばかりの笑顔のエース。


「いいよー。早く持っておいで。」

「おう!悪いな!」


再び手元に視線を落としたらまた別の影が落ちて来た。


「仕事熱心なのはいいが名無しさん、お前さんいつ昼飯を食うつもりだ?」

「あ、イゾウ隊長もうそんな時間?」

「飯食い行くぞ。ほら立て。」



グイッと手を引っ張って起こしてもらう。


「お前さん朝飯食ったか?いつもより手が冷てえ。」

「食べたよ。サラダ。」

「なんだそれ!名無しさん姉サラダは飯じゃねえ!!」



いきなり会話に入ってきたエースに怒られた。イゾウもなんで手の温度の違いがわかるんだろう。本人の私でさえわかんないのに。

そのままエースのズボンと一緒に3人で食堂へと向かうと、サッチが笑顔で迎えてくれる。



「名無しさんちゃんやっと来たな!今日はクリームパスタだ!こんなちょっとで本当に足りるか?」

「うん、サッチありがとー!」

「名無しさん姉少なすぎるだろ!!」


いやいやエース君あんたが食い過ぎなんだよ。これが普通の量だよ。
まあ、ちょっと普通より少なめにはしてもらってるけど。


「お前さん、午後は何があるんだ?」

「えーと、繕い物してからお風呂掃除とエースの。。。」

「わーーーーっストップ!!」



エースを見るイゾウの目が笑ってない。


「へぇぇ。エースはお姫ぃさんに書類をやらせると?名無しさん、繕い物と掃除後は俺の部屋に戻れ。」

「はーい隊長。」


横でズーーーンと落ち込んでいるエースは仕方がないので放置しようっと。



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