long (izo)

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冬島上陸はほぼ私の物資調達のためだけだった様で翌日の午後には島を出発した。本当にみんな親切でありがたい。


今は次の島に向かっているけれど2週間は海の上みたいな事をマルコが言っていた。


私の事務方はイゾウ専属からマルコアシスタントという仕事も増え、だいたいどちらかの部屋にいる事が多くなってきた。



「マルコここなんだけど、表にして過去の仕入れ分見える様にしておくと増減がもっとわかりやすくなると思うんだけど」

「なるほどねい。任せていいか?」

「はい。マルコ隊長」


私の中でもっと見やすい書き方がある時はその都度マルコに提案して資料一式を作り直していく。
いちいち過去の資料めくるの結果手間だから今は大変だけど後々楽になるはず。



コンコン



「開いてるよい」

「名無しさんちゃんおやつとコーヒー持ってきたぞ!今日はチーズタルトだ!」



2〜3日前からサッチが私がマルコに缶詰にされていることを知りおやつを作ってくれる。


「やったーっマルコお茶にしようよ」

「そうだねい。おいフランスパン。そのチーズタルトは俺のだよな?」


トレーを見るとコーヒーが3つタルトが2つ。あれ、ひとつ足りない。



「いやね、ここに来る途中ハルタに見つかって一個取られちゃったのよ」

「ハルちゃんらしいねー。じゃあサッチ私と半分こにしようよ」


そう提案したらサッチはニカって笑って


「名無しさんちゃん優しーい。でも2人で食べてくれ。俺っち味見してるから大丈夫ってマルコ!もう食ってる!俺っちの話最後まで聞いて?」

「小腹が減ってたんだよい」



本当にこの2人仲良いなぁ。漫才コンビみたい。
サッチに手渡されたチーズタルトを一口頬張ると濃厚なチーズが口の中で広がる。



「んー!おいしーーいっ」

「わが妹は本当に美味しそうに食べてくれるからつくりがいがあるってもんよ」

「だって本当に美味しいんだもん。この船にずっと乗ってたら太っちゃいそう」

「なら筋トレでもすればいいよい。代謝がよけりゃ太らねえよい。それにこの間みたいに敵に襲われた時逃げる術はあったほうがいい」


確かに。護身術とかあった方がみんなに迷惑もかけなそう。


「そもそも基礎体力なさそうだよな。毎日エースやハルタと鬼ごっこでもすりゃだいぶ変わんじゃねえか?なあマルコ」

「それがいいよい。まずは逃げ切る体力だ。まぁ頑張れよい」


あの2人と鬼ごっこって。想像して物凄くハードになるんじゃないかと思った。


「話は変わるんだが名無しさん。ちょっと気になる文献を見つけたんだよい」


マルコが一冊の本を手に取って広げた



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