long (izo)
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次の島に明日には到着するらしい。
と言うのも今日は朝からラクヨウに捕まり食堂の机で作業中。エースまで控えているけどお2人さん、上陸までに提出ならせめて昨日言ってくれればよかったのに。
「よし!ラクちゃんの終わり!!」
「名無しさん助かったぜ!島に着いたら奢ってやるからな!」
「名無しさん今度はこっち頼む!」
ザックリしか書かれていなくてしかも字が汚くて読めないエースの書類。いやこれだけじゃいくらなんでも書けないよ。
エースこれって武器庫の在庫わかってる??
「武器庫の在庫ってなんだ?」
そんなに首を傾げて質問を質問で返されてもねデータがないと書けないもんは書けないよ。
「エース隊長、2番隊全員集合させて。今から棚卸しするよ」
「おう!わかった!」
そんなこんなで人海戦術にする。3部屋あるからザックリ3チームに分けてさらに3人1組の班に分けて指示を出す。ん?なぜ私が指示出しまでしてるんだ?そしてエース君。なぜ君がそっちサイドにいるのかな?
「これだけいればすぐに終わるはず。この紙に書かれた武器弾薬を数えて記入して持ってきてください。1班3〜4種類です。では皆さんよろしくお願いします」
次々と記入後のメモを持ってきてもらい、終わった方からお昼に入ってもらう。在庫が把握できたところで過去の資料と照らし合わせて数出し。項目多いなぁ。
「なー名無しさん。まだか?」
「まだまだよ。エースお腹すいたんでしょ?先にご飯食べてきていいよ?」
「いいのか?」
甲板に座り込んで渡された書類から在庫表を埋めながらエースに言うとキラキラした笑顔でよろしくなっと消えていった。
ふと手元に影が落ちたから何気なく上を向くとなんか不機嫌なイゾウ。口元は笑ってるけど目が笑ってない。
だいぶ慣れたけど機嫌が悪い時のイゾウはなにが逆鱗に触れたのかわかりづらいので書類に視線を戻した。
「名無しさん、お前さん飯も食わずになにやってんだ?」
「エースのお手伝い?」
「見てりゃわかる。俺はなんでエース達は飯食いに行っててお前さん1人でこんなとこでやってんのかって聞いてんだよ」
「うーん。終わらないから?」
「そもそも名無しさんの仕事じゃねぇだろ?うちの隊の仕事もしねぇでエースを甘やかせ過ぎだ」
私は書いていた手を止めてばっと顔を上げた。まずい、私なんかすっぽかしてる??
「ごめん。なんかやってない事あった?」
「あるねぇ」
急にイゾウに手を取られて思わず身体がピクリとする。
「朝から飯食ってねぇだろ?ほら手も冷てぇ。続きは飯食ってからだ行くぞ?」
私は引きずられる様に食堂へと連れて行かれたのだった。
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