long (izo)

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これってデジャブでしょうか。
それとも二度ある事は三度あるって本当なのでしょうか。



「よう。起きたか?まだ少し早ぇからもうちょい寝とけ」



ちょっとかすれたハスキーボイス。
目の前には逞しい胸筋。
頭をぽんぽんするのはもはや貴方の癖ですか??っって



「なっなっなっなっ」

「朝っぱらからうるせぇな。ガタガタ言ってるとヤっちまうぞ?まさかまだ俺の事を姉貴とか言うんじゃねぇだろうなぁ?」


なんでこうなってんだ?
私昨日はナースのお姉様方と飲んでいたはず。


「理由を聞いてやるよ。昨日はなんで帰ってこなかった?」

「え?帰ってきたからここにいるんじゃ」


イゾウは腕を緩めてこちらを覗き込みながらニヤニヤしてる。
あれ?私ナースのお姉様方と飲んでてその後どうやって帰ってきたんだっけ?


「えーと、私どうやって帰ってきたんだろう?記憶がない」

「いやなに、大したこたぁねえさ。俺が迎えに行って抱き上げてきただけだ」

「へぇ。。。。え???」

「お前さん帰ってこねぇもんだから迎えに行ってやったんだよ。ありがたく思いな」



いや、なぜ、なに??
貴方のタイプ全然違いますよね?ってイゾウの好みの女性のタイプ知らないけど。


女性なれしてそうだし。
そもそも海賊だし。女装だし(女型だけど)
でも化粧取ると思った以上に男っぽい顔立ちなんだよなぁ。タイプじゃないけど。



「なんだ?そんなに見つめて。俺が欲しくなったか?」

「違います。今日はルル達と買い物行くからそろそろ離してもらえます?」

「なんで敬語なんだよ。つれねぇなぁ」



いや、私なんかをつらなくても他にいっぱい女性いますよね?イゾウさん??





「支度できたか?ほら飯行くぞ?」


なんか手を繋ぐのが当たり前になってきてるけど、私で遊ぶのそんなに楽しいのかこいつ。



「今日のお姫ぃさんは警戒心丸出しでネコみたいだな。そうカッカしなさんな。体温上がってるぞ?」

「私で遊んでる隊長のせいですよ」

「お前さん今日歩き方おかしくねぇか?どっか痛めてんのか?」

「身体中が筋肉痛」





ブハっと吹き出したかと思うとケラケラ笑いながらイゾウに連れられて食堂へと向かった。



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