long (Marco)2

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「あの後イゾウが来てよい。全て片付けてくれてるよい。だから安心して寝てろ。肩の怪我以外に具合が悪いところはあるか?吐き気や頭痛はねえか?」

「うん。頭がぼーっとしてるくらいかな。」

「そりゃそうだろうよい。熱が高え。時期に点滴が効いてくるよい。傷は俺の炎でだいぶ塞がってるはずだよい。」



そう言ってマルコは手に蒼い炎を宿して左肩にそっと当ててくれた。
少しずつ痛みが引いてくる気がする。


「マルコには看病してもらってばっかりだね。」

「ったく。誰かさんを庇って怪我したりとかな。毎回心配する俺の身にもなってくれよい。」

「いつもマルコが助けてくれるね。私がずぶ濡れで帰ってきた翌日熱出した時も。あの時の帰りおんぶしてもらって恥ずかしかったなぁ。」


私の台詞にマルコが固まった気がした。
なんかまずい事いったかな?


「って。。。それ。。。」

「ん?向こうにいた時の事。マルコ忘れちゃった??」


マルコはいつもの眠たそうな瞳をこれでもかってくらい大きく開けてから私に覆いかぶさってきた。
ぎゅうぎゅうと抱き締められると肩が痛い。



「忘れたのは名無しさんだろうよい!」

「痛ぁぁ!マルコっ痛いっっ」

「あ、悪りい。大丈夫かよい?」


マルコは謝ると体重もかけずにそっと包み込むようにして私を抱きしめた。


「思い出したのか?」

「うん。おそらく。」

「そうか。。。」



私の首筋に顔を埋めているのでどんな表情してるか分からないけれど、そっと触れるように私を包んでくれているマルコの肩がほんの少しだけ小刻みに震えている気がした。



「名無しさん。。。早く元気になれよい。」

「ん。マルコがいればすぐ治る。でしょ?」



痛くない方の手でマルコの大きな背中をポンポンとあやすように叩くと、名残惜しそうにマルコは私の上から起き上がり再び蒼い炎を傷を負っている方の肩に当て出した。


「寝ろ。起きたらほぼ完治になってるよい。」

「えーーー!能力使いっぱなしにするってこと?それってマルコが倒れちゃうよ?!」

「そんなにヤワに出来てねえよい。名無しさんは安心して寝てればいいよい。」



マルコの眠そうな瞳と、実際には温度はないんだけれどとても暖かく感じる蒼い炎に包まれていると不思議と私も目蓋が重くなってきた。


「名無しさん、おやすみ。」



「おやすみマルコ」と返したかったけれども声になる前に私の意識は落ちていってしまった。




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