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□リマオ王国
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「お頭、俺たちはどうすればいいんだ?」
「ミアの護衛か!?」
船員たちは船を降りると口々に言った。
「いや、護衛は鷹の目だけで十分だろう。行きたいなら行っても構わねえが...」
船員たちはミホークをみて、やっぱりいいですと怖気付いた。
「ミア!そいつから離れるんじゃねえぞ!!」
「ああ。分かってるよ」
やけに遠くからエールを送る船員に適当に返事をする。
「俺たちは内部の捜査だな」
ベックマンは銃を持ちシャンクスの隣へ立った。
「おれも同行するぜ」
ヤソップも同じく銃を持ち、立ち上がった。
「んじゃあおれも」
「おっと。悪いなルウ。お前はここで留守番しててくれないか?」
遠くから軍艦が迫って来ているのが目に見えていた。
「あいよ」
ルウは肉を頬張りながら船へ戻り、レットフォース号は岸を離れて行った。
「具体的に何をすればいいんだ私は」
ミアは自分の事ながら目的がわからないとばかりに尋ねる。
「ここの国王がお前を指名手配するように政府や海軍に手を回したらしい。
聞けばこの国は最近政府にも楯突いてるって話だ。
面倒なことになる前に始末しておいてもいいだろう」
「じゃあついでってことか。そりゃ気が楽でいい」
ミアはホッと胸を撫で下ろした。
「だが第1はお前の命が狙われてるってこった。
この国で一番危険なのはお前だぞ?」
ヤソップはミアをツンツンつつきながら警告した。
「そもそも記憶を一度消されたことも、戻されたと思ったら世界中に指名手配されたりと、私をどうしたいかが分かってないのが不快だ」
「それも調べつつの上陸になる。」
ベックマンは新しいタバコに火をつける。
「俺たちが国に入り込んだことが知れるのも時間の問題だろう。
特に鷹の目はミアと一緒にいるところを目撃されてるからな。」
「レイノールにな。あいつ、私は嫌いだ」
水を操り、毒をも扱う厄介な敵を思い出しヒヤリとする。
「この国は刀剣を扱う者が多い。
ワノ国の連中もよく訪れるらしい...。
特に鷹の目、お前は目立つ。」
「おいおい、こいつに変装でもしろってのか?」
ヤソップが笑うと、ミアもたしかにと唸る。
一目見て鷹の目のミホークだとわかる格好。
シャンクスも同様だが、この二人の目立ち度は非常に高い。
「じゃあ和服着る?リマオは和装する者が多く、私も幼少時代は袴で生活していた」
「おれも和装ならいいだろう」
「よーし...プッ!お頭には似合わねえや」
ゲラゲラと笑うヤソップにシャンクスも困り果てた顔をする。
「おいおい..じゃあ俺はどうすりゃいいんだよ」
「街の詮索は鷹の目たちに任せて、俺たちは城に潜り込むのも手だろう」
ベックマンの提案で、ミアたちは城に潜入組と、街の詮索の2組に別れた。
リマオ王国は城こそ洋風の聳え立つような立派な城だが、街は和風の落ち着いた雰囲気を放っていた。