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□仲間
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「そうなると、お前はいよいよ最後の生き残りになるからのお...」


セルムはうーんと首を傾げた。


「良いじゃろう。お主の本名を教えてやろう」

「本名?」

「フルネームというやつじゃな。村では皆、名前しか名乗らんから知る由もなかったろう」

セルムは、懐から簪を取り出した。

「これは、お主の母の物じゃ。」

ミアは簪を受け取った。

「お前の名は、リマオネア・D・ミア。
我らリマオの一族は皆、Dの一族じゃ」


「Dの一族?」

ミアは首を傾げた。

「そういや、ルフィもたしかDって」

「詳しいことは、これからお主を待っておる世界を旅して、己の目や耳で知ることじゃ」

セルムははぐらかした。


「ふーん...」

ミアは、髪を1つに結び、簪を刺した。

そして砂浜に半分埋もれた黒刀を握った。


「集...」


ミアは目を閉じて、意思を通わせようと集中させる。

しかし、何も聞こえなかった。


「その黒刀は、今や居場所もない。
ミア、お前から離して放っておけばまた再び暴走するやも知れん。」


「分かってるよ。私が持っていく」

「なんじゃと!?本気で言っておるのか!?」


セルムは目を丸くするとミアを問いただした。

「そうしないとまた面倒なことになるんでしょ?
それに、私が浄化できてるなら問題ないっしょ」


ミアは集を眺めて、ニッと笑った。


「しかしその剣には鞘もないが...」


「うーん...いいや、ミホーク真似するから」


「真似じゃと?」

「ミホークの黒刀も、鞘ないからさ」

「同じ黒刀を、同じように持つというのか..
まったくどれほどあの男に入り浸っておるんじゃ」

「うるさーい!//」


ミアは、黒刀を手に、みんなの元へ戻るのだった。
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