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□終わりが始まり
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ルフィたちが突撃しようとしたその瞬間、
海が割れた。


ぱっくりと何かに斬られたように。




「!!この感じ・・・間違いねえ!
なんで奴がこんなとこに…!」



島に定着している港の先に、一人の男がこちらを向いて立っている。

「鷹の目・・・!」

「げげぇ!なんで七武海がこんなとこに!?」

「くっ、仕方ないわ、船を回すわよ!
こんなところで船真っ二つにされたら、フランキーに合わせる顔がないわ!」

ナミは素早く皆に指示を出すが、飛んでくる斬撃をゾロが受け止めるのがギリギリだった。

「ぐっ…くそ!軌道をそらすので精いっぱいだ!」

「ゾロ!俺があいつのところまでとんであいつの相手するから、お前は・・」

「何言ってんだルフィ!たとえお前があいつのとこまで行っても、周りは海兵だらけだぞ!」


「そうですよルフィさん、ここはナミさんの言う通り、船を回して逃げましょう!」



「ゾロ、ルフィ、ごめん!
私が買い物したいなんて言ったから…」

「何謝ってんだ!俺たちがおめえを巻き込んだようなもんなんだ、謝る必要なんてねえって!」

ルフィはニッと笑ってくれる。

でも、相手は世界最強の剣士と言われている鷹の目。

私もあの男の強さはよくわかっている。

世界中の剣士が目標にする男。

ジュラキュール・ミホーク

「くそっ!」

ガキィンッとゾロの刀の悲鳴が聞こえる。

「船の上じゃ、こっちが不利だ!」


みんな必死だ。
この船がここで斬られるようなことになれば、私はその責任を償いきれない…。


「私、ここで降りるよ。
ルフィたち、数日間だったけど、ありがとう!」


ライオンの頭の上にいたルフィを追い越して、私は跳んだ。

私は斬撃に向かって盾を張るように体を投げた。

どうせあの時失いかけた命。

周りの音が聞こえなくなっていく。
全身に走る痛みの衝動、衝撃。

足先から感じる海水の冷たさ。

一瞬で、私は意識を失った。


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