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□青刀・風羅
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「ミホーク...」


「「七武海だと!?なぜこんなところに」」

「「あなた、私の結界をどう越えてきたというの!?いえ、結界の中の様子など、外から分かる訳が...」」


ミホークはそっとミアをゾロの横に座らせると、激昂している2人を見据える。


「まやかしの空間に、俺が惑わされることなどない」

男と女は、ギョッとしてその場を退いた。


「「鷹の目...あなたのせいですよ。こんなことになったのは...!まあいいでしょう。
ミアには十分毒を盛りました。
そしてミア共々、あなたも必ずあの世へ送ってやりますからね」」


スゥッ....


水を纏った2人は、瞬く間にその場から消えた。











「ミホーク....」


ミホークはミアのまえに腰を落とすと、びしょ濡れになってしまった身を案じるように自分のコートを被せてやった。


「うっ...」

そこにゾロが目を覚まし、ゆっくりと瞼を開けた


「お、俺は...一体」


ハッしてガバッと起き上がると、そこにはミホークがいる。


「なっ...!てめぇ!なんで...!」


「お前がついていながらこのザマとは、愚かなものよロロノア」


「...っ!ちくしょう!油断した」

ギリと歯をくいしばると、地面に拳をぶつけた。

「すまねぇ...俺がついていながら、お前を危険な目に遭わせちまった」


ゾロはミアに向き直り、謝罪する。


「そんな...ゾロの力になれなかったのは私だ。足を引っ張ったのは私の方で」


「御託を並べるな!」

ミホークがぴしゃりと言い放つ。

「お前たちは己の力を発揮するまでもなく抑え込まれた。相手の作戦勝ちだ」


2人の弟子があっけなくやられてしまった姿を見てお怒りのようだ。


二人はシュンとその場にうなだれた。

すると船に残っていた仲間たちが駆け寄ってきた。


「おーい!ミアー!ゾロー!」


「おや...?あれは...はっ!し、し、し、七武海!?」


キキーッと走るのをやめ、ミホークに向き合う。

「ちょっと!いくら七武海だからって、ミアに手ェだしたら承知しないわよ!」

ナミが強気で出るが、ミアが慌てて割って出る。


「待って!ミホークは私たちを助けてくれたの!」


ピタリと動きが止まった麦わらの一味は、そう言えばそんな関わりがあったと考え直す。

「なんだぁ、一瞬敵かと思っちゃったわ!アハハ」


ごまかし笑いをしているナミに話しかけようとしたところに、ミアの身体から力が抜ける。


「あ...れ....」


バタッ


「ちょっと!ミア!?」


「おいおい、どうしちまったんだよ!
と、とにかくチョッパーのところに連れて行くぞ!」


「医者がいるのか?」

ミホークはミアを抱え、ウソップに尋ねる。

「ああ!とびきり腕のいい船医がいるぜ!」


麦わらの一味に世話になるなど考えたこともなかったが、今は一刻を争うかもしれない。

そう考えたミホークはひとまず船に案内してもらった。


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