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□2人立ち
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海は大荒れ、空は嵐。
麦わらの一味は荒れる海の上でミアの体調を気遣っていた。
「毒はなあ、つれぇよなあ、俺もマゼランの毒にやられた時はもうダメかと思ったぁ」
「これまでサンジたちの血をかなりもらってしまったからな、これ以上迷惑もかけられないし、耐えるだけだよ」
ミアは錠剤の入った瓶を手にした。
「おいおい、ホントにやるのか?何か他に手があるかもしれねぇぞ」
「そんな『かもしれねぇ』なんて根拠のないこと言ってたって、ミアちゃんの状態は良くならねぇだろーが!」
「ミアさん、もしお元気になられましたら、パンツ見せてもらっても...」
ガツウン!
「見せるか!あんたは黙ってなブルック!」
ナミがすかさずブルックにげんこつを落とした。
「私達には計り知れないけど、いつでもそばにいるわ。頑張って」
ロビンは心配そうにミアの手を握った。
「お前のために、この医務室を防音環境に改造しておいた。
これなら、どんだけ泣き叫んでも敵に目をつけられたりしなくて済むからな。スーパー安心しろ!」
「よし!取り敢えず肉でも食って体力つけとけ!」
ルフィが肉を差し出すとチョッパーが止める。
「おいルフィ!だめだぞ!これから治療が終わるまで断食断水だ!」
「えーそうなのかあ?じゃあ俺が食う!」
むしゃむしゃと肉を頬張った。
「まったくてめぇは何がしたいんだ?」
ゾロは呆れてため息をつく。
「よし、じゃあみんなそろそろ始めるぞ!さあ医務室から出ててくれ」
チョッパーはみんなを医務室から出した。
「みんなありがとう。頑張るよ」
ミアは柔らかな笑顔を作ると、手を振ってくれる仲間を見送った。
「...さて、じゃあ鷹の目、お前だけこの部屋に残ってもらったけど、お前は特別だぞ!人の目につかないようにするためでもあるんだ。
ミアに何かあったらすぐに知らせてくれよ!?」
「無論だ。」
ミホークは椅子に腰掛けたまま頷いた。
「じゃあ...」
ミアは恐る恐る錠剤をとりだし、飲み込んだ。
ドクン...っ!
「うっ....!く.....!」
身体中を刺すような痛みと、呼吸ができない苦しみに身をよじった。
「ミア!頑張ってくれ...!」
チョッパーは涙目になりながら医務室を出て行った。
医務室から出ると、みんなが心配そうに医務室を取り囲んでいた。
「始まったか..」
「み、みんな!...あぁ。初めからあんなに苦しそうなんじゃ、3日も持つかどうか...」
「鷹の目は?」
「中にいるぞ。空気が薄くなっちまうから、付き添えるのは1人だけだ。」
強風に吹かれ、船が大きく傾いた
「きゃあ!みんな!ミアのことはアイツに任せて、今は船を立て直して、安全な場所に向かうのよ!」
ナミは仲間に指示を出し、船を雲がない方角へ導いた。