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□覚醒と友
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シャンクスたちは出来るだけ城下町や人通りのないところを通りながら、ツド及びミアの追跡を行なっていた。
「妙だわ...」
ロビンは森の静けさに違和感を感じて立ち止まった。
「ロビンちゃん、どうかしたかい?」
サンジはロビンに声をかけた。
「この森、虫の声どころか動物の声や気配が、一切しないわ」
一同そう言われてよく聞いてみると、爽やかに流れる風の音しかしない。
「そうかあ?たまたまそういう場所なんじゃねェのか?」
「いや、ここだけじゃない。島中から動物の気配はない。」
シャンクスがそういうと、ロビンは腕を組み考えた。
「不自然だわ。こんな環境で動物がいないなんて...国がある以上、人が生きて行くためにも生き物がいるのは当たり前のはずよ」
「確かに動物がいないんじゃあ、料理もできねえな」
「どっかから仕入れてんだろ?」
ロビンたちが話していると、ミホークが考察を話した。
「恐らくこの島は丸ごと、まやかしの空間なのだろう。」
「なんだ鷹の目。お前も同じことを考えてたのか」
シャンクスはミホークを振り返った。
「単純な話だ。村としては権力を持たない。国として栄えれば権力を得て、世界政府にミアを探させることもできるだろう。」
「じゃあ国自体存在しないってのか?」
「さあな」
「その線もあるかもしれないわ。とにかく慎重に動くことには変わらないけれど」
「ん...?」
すると先頭のシャンクスが足を止めた。
「どうしたんだ?」
「こっちに気づいているらしい。」
「「!!」」
「だいぶ島の端まできたな。海もすぐそこだ」
「赤髪。貴様らはここで待機だ」
「おい鷹の目。お前一人で行くつもりか?」
「斬られたくなければ、おれから離れていろ」
ミホークは敵を見据えて黒刀を抜いた。