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□記憶の断片
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(油断してたじゃ...済まされねぇ。
俺は、何のために....あんな奴らにぶっ倒されるなんてこと、あっちゃいけねぇ...!)
後悔と無念の波に襲われているのは周りにいる仲間たちにはハッキリと分かった。
すると、食料調達に出かけていたルフィたちが帰ってきた。
「おぉーい!いっぱい肉もってきたぞぉ」
「おかえりなさいルフィさん。
ちょっと今、大変なことになってるんですよ...」
恐る恐るブルックが声をかけ、経緯を説明する。
「なに!?ミアが...?
おい!大丈夫なのかよブルック!」
「えぇ...今はチョッパーさんに治療してもらってますが」
「チッ、俺がついていればミアちゃんをこんな目には...
おいマリモ!てめぇがついていながら...!」
医務室に寄り添うように座り込み、俯いたままのゾロを見ると、サンジにも感じ取れた。
ゾロは自分に厳しい男だ。
「俺がいながら」ということは、一番自分が分かっていると、サンジも知っていた。
押し黙ると、フランキーがふと気づく。
「ん?てことは今、この船に七武海の鷹の目がいる...ってことかぁ?」
「鷹の目!そうだ、そいつはどこいったんだ!」
ルフィはキョロキョロと周りを見渡す。
「ミアに血を分けてくれてるわ。今はチョッパーと、医務室の中よ」
ナミが医務室を指差すと、ルフィはタタッと駆け出す。
それをロビンが引き止める。
「待ってルフィ、容体はあまり良くないみたいだし、チョッパーの治療が終わるまでおとなしくしておいた方がいいと思うわ」
「で、でもよぉ...」
仲間の安否が気になり、つい考えなしに体が動いてしまう。
「取り敢えず、ここで悩んでても仕方ねぇだろ。
なんか飯、作ってくる」
サンジは調達してきた食料を運び、料理の支度をはじめた。
「そうだな!ミアが元気になったら、うめぇモンいっぱい食わせてやらねぇといけねぇもんな!」
ヨシと気合を入れ直し、ルフィも食材をキッチンへと運んだ。