腐向け小説
□青は嫉妬する
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【兄者視点】
俺と弟者は、恋人同士だ。
今日、弟者が見知らぬ男と歩いていた。
まさかの、不倫だ。でも、あいつはしないと信じたい。
男と弟者が肩を組んだ。なんでそんなに近いんだよ!
お前、俺の恋人だってことわかってるのか!?
「っ。」
これ以上見たら、体に悪い。弟者が返ってきたら話を聞いてみよう。写真も取っておこう。
あの笑顔は俺のじゃないのかよ。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
「兄者ー、ただいま。」
弟者が、俺の気も知らずに能天気に帰ってきた。弟者は、俺がテレビもつけずじっとソファーに座っているところをみて、びっくりしていた。でも、上着を脱いで俺の隣に座った。ああ、いつもはかわいいと思うのに今日は、余計に苛ついてしまう。
「弟者、今日一緒にいたやつ誰だ?」
「今日?高校の友達だけど・・・。」
「そんなやつと不倫してたんだな。」
「え?」
「俺以外にも、男がいたんだな。別れよう。」
「え、兄者?ちょっと待って?」
「何か?」
自分でも怖いと思う。このまま、分かれるって言われたらどうしよう。俺は弟者が、いなかったら生きていけないのに・・。
「兄者、誤解だよ!俺は、不倫してない。」
「嘘つけ。」
「兄・・!」
言い訳をしようとする弟者の口を、自分の口で塞ぐ。自分の舌を、弟者の中に入れかき回すと、すぐに反応する。これも、あいつが・・・!
「ん・・・兄者・・ま、んん、まっふぇ・」
すでに、呂律が回っていない弟者。
服に手をいれ、胸にある突起をさわる。いつもは、優しくじっくりしてやるが、今回はできそうにない。ローションを出して、弟者の中に出す。入りきらず蕾から、こぼれてきている。いつもは、ここからゆっくりならすのだが今日はそんな余裕はない。
「あに…じゃ・・!お願い…待って!」
弟者は、後ろを向こうとするが首を抑えてこちらを向けないように抑える。俺は、ヒクヒクと動いている蕾に自分のを押し付ける。
「い・・いやだ…あに・・っ!」
「いや?・・・あいつの方がよかったか?ああ?」
俺は、弟者の話を聞かず一気に奥まで入れる。
「あ゛っ……!!」
弟者は、小さな声で叫ぶと唇をかんでいた。俺は、強引に動く。さきに中に入っていたローションが、グチュグチュと卑猥な音をだす。
「あっ・・んっ・・あにっ・・じゃ・・」
弟者は、さっきまでの抵抗はなくなりすんなりと俺を受け入れる。あの男とやってきたから緩いのか・・。
「弟者、どうだ?好きでもないやつに抱かれるなんて。なぁ?」
すこしだけ赤く染まっているうなじを噛む。弟者は、痛そうに声をあげた。俺は、そこに残った痕をみて満足する。すこしだけ、痕をなでると、弟者はもっと赤く染まる。一番奥の壁に自分のをゴリゴリとあてると弟者は、ビクビクし喘ぐ。一度、ぎりぎりまで引くと弟者は俺の物を離そうとしない。そして、一気に奥まで入れると壁のまた奥にはいる。
「ひんっ…!あ・・そこは・・ダメ・・ダメだから・・」
涙目でこちらを見る。弟者の深紅の赤が俺をうつす。弟者は、ゆっくりと俺にキスをする。俺は、動きがとまってしまった。
「あ・・・兄者・・・・・!?」
気づいたら涙が流れていた。泣いたのはいつぶりだろうか。急に頭が冷静になっていく。
俺は・・・弟者にひどい事をしてしまった。
「兄者!?・・・あ・・まって動かない・・で」
俺が抜こうとすると弟者が反応してしまった。
「あ、ごめん。」
俺は目線を下げる。弟者は、ティッシュで涙を拭いてくれた。俺は顔をあげる。弟者は、すこし顔を赤くして笑った。
「俺は、兄者のことが好きだ。だから、大丈夫安心して。」
弟者が抱きしめてくれる。あったかいその体。昔は、あんなに小さくて俺のあとを頑張ってついてきた弟に、今は励まされている。小さな体はいつの間にか、こんなに大きくなっていたのか。
「そういえば、男と歩いてたってあれ、買い物しに行っただけだから。」
「ほら」と鞄から紙袋を渡された。袋を開けると何は、きれいな財布が入っていた。
「もうボロボロだったでしょ?」
「ああ、確かに・・・。」
「Am I indifferent to you?」
「・・・そうか。」
財布は、深い青色をしている。ストラップがついていて、それはきれいな花だった。
「弟者、さっきはごめん。」
「いいよ。でも、別れないからね。」
弟者は嬉しそうに笑っている。そんなに笑う事あるだろうか。
「兄者、お腹空かない・・・?」
弟者のお腹がグーと鳴る。今までの雰囲気が無くなる。弟者は、すこそ笑う。俺も笑い返すと、弟者にキスをした。
弟者の噛み痕は、次の日気づかれて怒られた。
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後から調べて分かったことは、この花はハナミズキであること。花言葉は・・・・。
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ハナミズキ:私の愛を受け取って
Am I indifferent to you?
訳)私があなたに関心がないとでも?