腐向け小説

□飴
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あれから一ヶ月。待ちに待った3月14日。
今日はホワイトデーで、兄者からのお返しがあるはずなのだ。あと、おついちさんも。口に出すと、おついちさんに雑っ!と怒られるけれど。

「兄者ー、朝だよ。」

「んー・・・ああ、おはよう。」

「ん、おはよう。」

兄者がおきてきた。昨日からうずうずが止まらないのだ。
兄者はまだ眠たそうにリビングに降りてきた。

うーん、何かあるようには見えないけれども。
まあ、そのうちくれるでしょう。

「おっつんが、そろそろくるって。あ、あと、これお返し。」

「あ、ありがとう。」

兄者がキスをして、渡してきた。中を開けてみると、飴がたくさん入っている。しかも、いつも兄者が舐めているような飴だ。おそろいだ、めちゃめちゃ嬉しい。こんなことでも、嬉しくなっちゃうのは兄者だけなのだ。

「弟者くん、はい、どうぞ。」

「あ、ありがとう。」

おついちさんもくれた。昨日、おついちさんが泊まっていた。だから、今日は朝からいる。すこし新鮮な感じだ。
おついちさんのくれた袋の中には、バームクーヘンだった。しかも、ちょっと高めのやつ。

あとから知ったことだけれど、ホワイトデーには意味があるんだってね。だから、飴とバームくーへンの意味を調べたんだ。
意味を知ったとたん、顔が真っ赤になったよ。
それに、おついちさんには敵わない。

⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯

飴:あなたが好きです。


バームクーヘン:幸せが長く続きますように


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