「それは、いわゆる
“母性”ってやつじゃないかしら?」

 同僚のメリッサ・リューがそういった

 
「なんだ、それ」

「あなたも私も
もともとは人間だったんだもの
なんか子供を守ってあげたくなるような
そんな本能が目覚めたのよきっと」


「馬鹿な」


手にしたウイスキーを流し込む


「人間時の記憶は
改造するときに消去したはず」 


「だから本能なんだって
無意識のうちにそういう
欲求が出てるのよ」





<SFギフト!!>
人間を駆逐するためだけに造られたサイボーグ戦士、リーシュ。
人間を平気で殺していく「殺戮天使(マーダー・エンジェル)」
人間の少年、コウガとの出会いが、彼女の運命を大きく変えていく……。
まずはその世界観にグイグイと読者を引き込んでいきます。
SF慣れしていない読者にも解説がついていますが、そんなものは必要ないほどの説得力と簡潔ながらも頭にインプットされやすい言葉の並びでイメージを喚起してくれます。
このお話は少年漫画などにありがちかもしれません。ですが、見事なエンターティメント小説として存在感たっぷりに読ませてくれます。トシエモンの四次元ポケット全開です笑
手塚治虫とか、大友克洋なんかが好物のワタクシ、読みふけってしまいました。
好きなテーマはやっぱり面白い。そしてギフト企画にまさかの重めなSF!!
ミスター・ブラッディーと勝手に命名しておりますが、「上手くやりやがったな!」てな感じで白旗です笑
SF好きな貴方、そうでない貴方もリーシュのカッコよさに酔って欲しいですな〜。

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