恋ルキ中心

□天然
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注)この作品では緋真が生きていることになってます。
原作の状態なのにただ緋真が登場するみたいに見ていただけば…。



「白哉様…ご相談したいことがあるのですがよろしいですか?」


普段あまり相談をしない緋真が、珍しく相談を持ちかけた相手は、これまた珍しく非番の夫だった。


「なんだ?」


夫である白哉も珍し過ぎる妻の相談に驚きを隠せない様子。
読んでいた本を慌てて閉じる。おそらく次に開くとき困るだろう。そんな事も気にせず、緋真に目を向ける。


「実は阿散井殿のことなんです」
「…!なにかあったのか?」


妻の口から出るのは、てっきり夫婦で溺愛するルキアのことだと思っていた。
それが自分の隊に所属する…認めたくは無いが右腕のような存在の恋次の事とは。またもや、驚きを隠せない様子。
そんな夫の様子には目もくれず話をつづける妻。


「見ていてかわいそうでならないんです」
「かわいそうとは?」
「白哉様はそう思われないのですか!!」
「思いあたるところはない」
「だから白哉様は天然なんですわ!!」



怒る姿も愛らしいとは思いつつも、どう考えても天然は妻の方だとツッコミたいのを抑えつつ話の続きを聞く。



「いつもルキアをデートにお誘いくださるでしょ?なのに…ルキアったら必ずお断りするんですよ!」
「デ、デート?」
「あら!ご存知ないんですか?いつも現世に御用時があるときは必ず寄っていかれるんですよ」
「…ソレは使用で現世へ参るときか?」
「多分…任務だとは思いますけど」



もう、沈黙しかない。
白哉とてルキアが可愛い。むしろ溺愛…。いくら二人が思いあっていても、そう簡単にデートなどさせるわけがない。しかも最近忙しく、恋次に休暇が与えられないもの事実だった。
もしも…もしも白昼堂々とルキアをデートに誘っていたのなら仕事をサボって居ることになる。


そう思い、安心した反面…妻の思い込みをどうやって解くかを思案する。




「はやく…あの子には幸せになって欲しいんです」



妻の寂しそうな顔と、その言葉に思案もやめてしまう。
自分だって妹には幸せになってほしい…
でも、まだ傍に置いておきたいのもしばしば…葛藤しつつも



「今度、恋次に伝えておく…次は休日にたずねるようにと」
「まぁ本当ですか!有難うございます!」





その嬉しそうな顔で、妹を傍においておくのを諦める決心をしたとか、しないとか…











end
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