素敵文vv
□祝福
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恋ルキ*一角目線
届かなくたって
ひたすら吠えれば
野良犬の想いは月に届く。
祝福
久しぶりに見た恋次の奴は、またひとまわり逞しくなってる気がした。
「よぉ、恋次」
恋次に声を掛ければ書類に判子を押していた手を止め、顔を上げる。
「一角さんじゃないスか。何しに来たんスか?」
「遊びに来たに決まってんだろうが」
そう言って恋次の机の上に持って来た酒瓶を置き、ドカッと座る。
「遊びに来たって…暇なら書類整理手伝って下さいよ」
隣にあった山積みの書類を指差す恋次。
「あ?嫌に決まってんだろ。ただでさえ副隊長の分の書類整理やらされてんのに
よ」
「ハハッご愁傷様っス」
苦笑しながら恋次は書類整理の手を速める。
「ってか相変わらずその羽織り似合ってねぇな」
持って来た酒瓶をグビッと一口飲みながら俺は言う。
「それルキアにもよく言われますね」
恋次は書類を押していた判子を止め、俺の持っていた酒瓶を取るとグビッと一口
呑む。
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