短編

□これからは
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「なぁ、何怒ってんの?」


「………………」




あークソッ!!なんで怒ってんだよ!?わけわかんねぇよ!!





いつも通り部活を終えて、待っていてくれた彼女のもとへ足早に来てみれば、何故か彼女の機嫌は最悪だった



マジで訳わかんねぇよ…
お互い部活に行くまでは普通だったはずだ




「部活で何かあったのか?」


「別に」



だったら何でそんな不機嫌なんだよ!?言わなきゃわかんねぇっつーの!!

なんて言ってやりたいが、彼女の不機嫌な顔を見たら言えない(恐ろしくて)



あーもーどうしたらいいんだよ!?







「ねぇ梓…」

「ぉおうッ!?」




…なんか変な声出しちまった!!恥ずかしすぎる!!


いきなり話し掛けられるとびびるな…(考え事してただけに)




「何?どしたの?」


「私は、さ…梓の彼女だよね…?」


「はぁ!?」




いきなり何言い出すんだよこいつは!?迷惑!?しかも何でそんな泣きそうな顔してんの!?




「……違うんだぁ…ッ!!」


答えない俺を見て勘違いしたのか彼女が哀しそうな声で言った




「違くねぇ!!!!!」


俺は慌てて否定した

何でそうなるんだよ!!
今日の彼女はイマイチよくわからない




「何でそんなこと言うわけ?」

出来る限り優しく尋ねてみる




すると彼女はこちらを睨み上げて


「休憩の時のことを思い出してみれば!?」

そう言って走りだしてしまった


「ちょ、待っ、!!」


俺も慌てて追いかける










「早ッ!!!!」


さすが陸上部短距離一年生エース
物凄い早い…!!






さっき彼女が言ったことを心の中で復唱してみる




"休憩の時のことを思い出してみれば!?"










(休憩って部活のだよなぁ)







「………!!!!!!」




まさかあいつアレを聞いたのか!?




「やっべぇ!!」





俺は走るスピードを早めた












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