中
□ゆめ
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ほとり、ほとりと
枯れることを知らない、
その、涙は
深く瞼を閉じた
わずかな隙間から溢れ
眠った横顔に
幾重にも流れをつくる。
規則正しい寝息も、
時折苦し気に詰まらせる
いやだ、いやだ
と、かすれた声が
嫌おうなしに、
不安を呼ぶ。
どうか悪夢よ、
俺の愛しい人を
泣かせないでくれないか。
あいつを
泣かせていいのは
俺だけだから。
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