Short

□ピザ〇ット
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カツン…カツン…


ああ、やっと

やっと来た



ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの勝利の朝が!

「おはようございます」
廊下で掃除していたメイド(ギアス済み)が頭を下げる。
「ああ」
そのメイドの前を通り過ぎ、

はた

ルルーシュは立ち止まる。


そういえば、
ギアス無しで命令したことがないな…

ルルーシュの頭に浮かんだ途端に、もう一人のルルーシュが出てきた。

なっ!皇帝である自分がいくら友達少なくて人間不信でも(げふんげふん)、ギアスなしで命令したことがないとは…!
ちっ…そう考えたら早速命令したくなってきた…
どうする……
平凡な命令じゃなんだか嫌だ…

そのときルルーシュの頭に雷が落ちた!

そうだ!人間チェス!

ルルーシュの頭にスザクが黒いチェスの着ぐるみを着ている姿が思い浮かんだ。

敵は…

今度は白いチェスの着ぐるみを着ているシュナイゼルが現れた。

うわ最高!俺最高!ああ…考えるだけで鼻血が出s←鬼畜


早速2人を部下に呼ばせて命令しよう。
「お「おい!ルルーシュ!」」
ルルーシュの声はC.C.にかき消された。
「…なんだよ」
はじめてのギアス無しの命令を邪魔されて不機嫌に尋ねる。
「大変だ!これを見ろ!」

もしかして反乱か?
こんな重要な時(人間チェス)に
…くそっ
C.C.が差し出した分厚い本をルルーシュは急いで取って見た。
「……なんだこれは?」
本には数字がびっしり
…って電話帳か。
反乱とは関係ないし、何が大変だ、だよ…
ため息をついてルルーシュは閉じようとした。
「何閉じようとしている?見ろ!」
C.C.は閉じようとしているルルーシュの手を力ずくで抑え、片方の手である箇所を指した。
よくよく見れば。
ピザ屋の電話番号だ。

「またピザか?」
「そうだったんだが、見ろ!私のお気に入りのピザ〇ットがブリタニアにはないんだ!」

確かにピザ屋の箇所にピザ〇ットが載ってない。
「大変って…そんなことか」
「ピザ〇ットを馬鹿にするな!ほら早く命令しろ」
「?」
「全く…"ピザ〇ットブリタニア店"をだよ」
お願いをしている割に、高圧的だな…
まあいい、どうせC.C.のピザ代は国費でまかなえるんだし←
ルルーシュは内心どんよりしながらもかっこよくポーズを決めて命令した。
「ピザ〇ットをブリタニアに出店させろ!」

「イエス・ユア・マジェスティ!」
部下はピザ〇ットブリタニア店出店の命令を遂行しに行った。

ルルーシュがどうだとばかりに見下し目線でC.C.を見れば、C.C.は更に女王様目線でルルーシュで見た。
「どうだ?ギアス無しの命令をし「ぁあΣ(゚□゚;)!」

我ながら何たるざまか!
忘れていた…初めてのギアス無しの命令は《人間チェス》だったじゃないか…!?

ぺちゃんと床に座り込んだルルーシュにC.C.はため息をつきながら言った。
「どうした?そんなに感動したのか?」
「……」

おかしな言動を繰り返すルルーシュに、C.C.は悟る。
「ああ、坊やは初めてのギアス無しの命令を考えてたのか…悪かったな、ピザ〇ットブリタニア店を先にしちゃって」

謝るというか、逆に神経を逆撫でするようなC.C.の言葉に
「…坊や言うな」
とだけ突っ込んだ。

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