彼女の言うことには2

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「ふぁーっぷ!」


「どうしたの雪ちん?変な声出して新種のくしゃみー?」


「違いますよ〜視線が高いと思ってー」


「あ、そーいや俺の前に俺がいるしー」


「入れ替わりとかベタですね〜」


「雪ちん何かした?」


「いいえ、征ちゃんからもらったお菓子を一緒に食べただけですね」


「んー」


私と敦君はいつもの部屋で征ちゃんに貰ったお菓子を仲良く食べていた
はずだったが何故か二人の体が入れ替わるとファンタジックな状況になっていた。


「とりあえず移動した方がいいですね。授業が始まっちゃいます」


「えーサボろうよー」


「ダメですよちゃんと勉強しないと」


「お腹減るのにー」


「その体でいつもみたいにお菓子は食べれませんよ。しかし気持ち悪いですね」


「酷くない?」


「えっと〜敦君が気持ち悪いわけではなく、自分の声が」


「そう?可愛いと思うけどなー」


「ふむ、すぐ戻るでしょうし今日は私は敦君に、敦君は私になりきりましょう」


「りょうかーい」


部屋から出ようとしたら頭をぶつけてしまい頭を押さえていると
敦君がすっと横を通り過ぎて部屋から出る。


「おー屈まずに出れた!」


私は屈んで部屋から出て教室に戻る。


「むー脚短い」


「背が小さいんだから当たり前です」


こっちは見える景色も踏み出す一歩も全然違うんですけどね。
こうも違いすぎると気持ち悪いな。


******


授業は難なく終えたけど問題は部活だよなぁ敦君と付き合い長い
人達いるし、私運動好きじゃないのに…。


「雪…敦君、部活一緒に行こ〜」


「…」


敦君に続いて教室を出ようとしたらまた頭をぶつけて
クラスに残ってた人達に笑われた。


「俺の体なんだからあんまぶつけないでよねー」


「すみません〜。わざとじゃないんですよ〜」


「当たり前だよ、わざとだったら捻り潰す」


「無理ですよ〜今敦君は私の体なんですから」


「…」


部室に行って着替えるんだけれどもここでも問題が…。


「ん〜」


「どうした紫原?」


「早く着替えろよ」


しょうがない。私は目をぎゅっと瞑りハーフパンツを履いて
頭に気を付けて部室を出た。
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