副管理人・REBORN
□10年間の不満を
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Side綱吉
ノートの角は効いた。
かなり痛かった。
でも、それ以上に彼女の言葉が痛かった。
「起きたの?ツッくん。」
頭を撫でながら上半身を起こす。
心配そうにこちらを見る京子ちゃん。
「さっきの…、聞いた。」
あ、と一瞬表情を揺らがせる。
でも、すぐに顔を引き締めてオレに言う。
「どうしてあんな事言ったの?」
正直、未来のオレの事なんだからわからない。
けど、オレの言葉で伝えることは出来る。
「好きだから。」
「好きだから…?」
オレが伝えたかったのはきっと…。
「オレはダメツナで、君とは釣り合わなくて、他に格好いい人は世の中に五万といる。」
そんな事は無いと首を振る彼女。
オレは話を続ける。
「オレは昔から君に片想いしてた。だから、君がオレと付き合ってくれるって言ってくれたら、凄く嬉しいと思う。」
「だったら。」
「だから!…こんなオレに付き合ってくれるのが申し訳なくて、でも君を手放したくなくて、ずっとを求めてしまうんだと思う。」
「そしたら、ヤキモチくらい妬いてよ。我が儘言ったら、怒って、アナタの気持ちをもっと私にぶつけてよ。」
一つ深呼吸した。
こんな事言ったら嫌われてしまうかもしれない。
それでも…。
「怖いから。」
「…怖い?」
何が?と呟く彼女
「君に嫌われるのが、酷く怖いから。君に逆らえなくて、君に呆れられたくなくて。」
そんな…。
と、顔を青くする彼女。
目にいっぱいの涙を溜めて、オレの頬を撫でる。
「じゃあ、今までアナタは気を遣っていたの?本心で私に接してなかったの?」
違うよって首を振る。
「オレは幸せだったよ。それで、覚悟を決めたんだ。」
ボフン!