04/09の日記
22:38
『DAYBREAK'S BELL』2
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一番隊の扉を開くと、既に全員揃っているようであった。
「悪い。遅くなった」
どうやら自分が最後だと知って、日番谷は皆に詫びる。
それから自身の定位置に着いた。
辺りを見回せば、所々に空いた席が目立っていた。
特に本来五番隊の居るべき箇所には誰も居らず、ぽっかり穴が空いている。
其れは、先立っての闘いを象徴していた。
(雛森……)
未だ意識の戻らない幼馴染を想い、日番谷は唇を噛み締める。
皆、似たような想いを抱いているのか、沈痛な面持ちで会議が始まるのを待っていた。
先立っての闘いは――敵の首領である藍染惣右介の術中に完全に嵌り、振り回され、為す術が無かった。
完敗。
その二文字が彼等に重く圧し掛かっていた。
――カン
沈鬱な空気の中、全ての死神を率いる山本元柳斎重國の手に持っている杖で床を鳴らした。
鋭く響いた音に集まった者が皆、一斉に彼を注視し表情を引き締める。
「皆、揃ったところで始めるが、良いかの?」
連日の復旧作業の激務の疲れなど微塵も感じさせない声が朗々と響き渡る。
同時に皆が首肯したのを確認し、山本はうむ、と頷き返して、再び杖を突く。
――カン
「では、此れより隊首会を行う」
続く
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